そう世間の人々に勘繰られても仕方のないニュースが流れたのは4月1日のこと。
フジの入社式は父母参加が慣例。
確かに、フジテレビにはタレントなど有名人の子弟がたくさん入社している。
思いつくだけでも、高島彩元アナ(俳優・竜崎勝の娘)、高橋真麻元アナ(俳優・高橋英樹の娘)、永島優美アナ(元Jリーガー・永島昭浩の娘)、生田竜聖アナ(ジャニーズ・生田斗真の弟)、田淵裕章アナ(元プロ野球選手・田淵幸一の息子)など、多士済々。
業界関係者の間では「コネ入社が噂される局員の数はキー局屈指」ともいわれている。フジテレビの局員が言う。
「ひと口にコネ入社組といっても、良家の子女だけに気立てがよく、海外留学なども体験して能力が高い人もいます。
元フジテレビアナの長谷川豊氏がうなずく。
「コネ入社組は大切に育てられたので、打たれ弱くて、ガマンがきかない部分はあります。フジは視聴率が悪くなるとすぐに番組を打ち切ることで有名ですが、編成のおエライさんにも“ダメコネ社員”がいるからかもしれませんね。批判に猛烈に弱い上に、『こんな番組を作りたい』と自ら志願して入社したわけでもないから、あっさりと番組を打ち切ることができてしまうんでしょう」
さらにはこんな告発の声も。フジテレビ系列の制作会社ディレクターがささやく。
「ある大作家のひとり息子が重役に出世しているんですが、彼の鶴のひと声で昨年、有名週刊誌の上層部の息子たちがこぞって入社したんです。
その他にも、大きな仕事を任された途端、プレッシャーで神経を病み、半年以上の休職に追い込まれたケースなど、ダメコネ社員の不始末は絶えないという。フジテレビが元気をなくしたといわれて久しいけど、こんなコネ採用を長年続けてきたことにも、凋落(ちょうらく)の原因が潜んでいるのでは?
元フジテレビ社員で、『フジテレビはなぜ凋落したのか』(新潮新書)の著者、吉野嘉高(よしたか)氏もこう危惧する。
「有名人の子弟ばかり目立って採用していると、世間はどうしても『特別な人による、特別な人のためのTV局』というイメージで見てしまう。フジテレビ凋落の大きな原因は、世間の感覚とのズレにあります。特に3・11以降の世間の日常感覚や生活感覚の変化についていけていない。
フジテレビ上昇の秘訣(ひけつ)はコネ入社の即廃にあり!?
(取材・文/本誌ニュース班)