「品の良さ」は武器になる。
品がいい人は相手を清々しい気持ちにさせる。

それゆえに周囲の人から好かれたり、信頼されたり、尊敬も得られる。

イギリスの首相を務めたマーガレット・サッチャーは「人の一生は、最終的にその人の品格に左右され、品格は自分をどう形成するかにかかっている」という言葉を残している。では、品がいい人とはどのような人で、そうなるためには、どうすればいいのか。

■「品がいい」と言われる人は行動が違う

『「品がいい」と言われる人: ちょっとしたことで「好感を持たれる人」「敬遠される人」』(鹿島しのぶ著、三笠書房刊)では、プロの司会者として、また接客の講師として活動する鹿島しのぶ氏が経験したさまざまなエピソードとともに「品」を磨き、さらに魅力的な人になるためのヒントを紹介する。

どんなシーンでも、人のためにいち早く動ける人は、周りから高く評価される。そうした行動が取れるのは、相手の立場に立って考えられているからであり、他者に対する共感力や思いやりが深いからだ。

言葉のタイミングも「いち早く」を心がけ、「どうぞ」「お先に」など、相手を気遣う一言をサッと言えるようにする。そうした積み重ねが「あの人は心あたたかい、信頼するに足る人だ」というイメージをつくり上げ、「品のいい人だ」という評価につながっていく。

■身だしなみで気がつきにくいマイナスポイント

身だしなみにも品は現れる。自分自身の身だしなみの中で一番気がつきにくいのが、自分の発しているニオイだ。ニオイも装いの一つであり、品のいい人は自分のニオイにも心を配っている。

体臭の最大の原因は、汗をかいたまま放置すること。

気温の高いときや運動をしたとき、エクリン腺という汗腺から汗が排出される。その気化熱によって皮膚表面の温度を下げ、体内の熱を発散させて体温の上昇を防いでいる。このエクリン腺から分泌される汗はほとんどが水分で、汗自体が匂うことはない。しかし、汗を放置しているうちに、皮膚に棲みついている常在菌によって分解が進み、臭いの元となるガスを発生させるのだ。なので、汗をかいたときには、すぐに拭き取るぐらいの心がけが必要だ。

日々の中でのちょっとした言葉遣いや立ち振る舞い、態度や所作、身だしなみに気を配ること。

その意識と実践の積み重ねが「品がいい人」をつくる。相手から好かれたり、信頼されるためにも、普段からこれらに気をつけて、品のいい人を目指してみてはどうだろう。

(新刊JP編集部)