17日に行われるプレミアリーグ第5節では、マンチェスター・Cが本拠地『エティハド・スタジアム』にアーセナルを迎える。各国で代表戦を終えて戻って来たばかりの選手たちは翌週から欧州での戦いも控えており、両チームの監督は選手起用に頭を悩ませていることだろう。
ジョゼップ・グアルディオラ監督とミケル・アルテタ監督の“師弟対決”にも注目が集まる一戦について、ここでは知っておきたい7つのトピックを紹介する。

[写真]=Getty Images

■出だし好調のアーセナル
優勝候補のマンチェスター・Cと5年ぶりのトップ4返り咲きを狙うアーセナルだが、好スタートを切ったのはアーセナルの方だった。マンチェスター・Cはウルヴァーハンプトンとの開幕ゲームを白星で飾ったものの、続くレスター戦はホームで2-5と完敗。前節は昇格組のリーズを相手に、先制しながら1-1の引き分けに終わった。消化試合数に差があるとはいえ、14位に甘んじている。一方のアーセナルは、リヴァプールに敗れたものの、ここまで3勝1敗。
勝ち点「9」の4位と悪くない成績だ。ただ、次節以降もレスター、マンチェスター・U、そして開幕3連勝スタートとなったアストン・ヴィラと難敵が続く。一戦必勝でこの試合に臨みたい。

■アーセナルは6連敗中
アーセナルが近年、最も苦手としている相手はマンチェスター・Cだ。プレミアでのマンチェスター・C戦は6連敗中。そのうち5試合で3失点を喫している。
リーグ戦で同じ相手にこれだけ長く負けているのは、1974年から1977年にかけてのイプスウィッチ戦で7連敗。アルテタ監督も生まれてない時代の出来事だ。対マンチェスター・Cのリーグ戦成績は87勝44分け53敗と大きく勝ち越しているだけに、2015年12月(2-1)以来となる勝利を狙う。

■ペップはアーセナル戦が得意



アーセナルがマンチェスター・Cを苦手とするのは、グアルディオラ監督の存在が大きい。スペイン人指揮官が監督キャリアで最も多くの勝利を挙げている相手はアーセナルで、過去19戦の戦績は12勝3分け4敗となっている。プレミアに限れば、これまで全8試合に負けなし(7勝1分け)。
“ビッグ6”の中で負けたことがない唯一の相手がアーセナルなのだ。バルセロナとバイエルンの監督時代にもチャンピオンズリーグ(CL)で8度対戦して、4勝2分け2敗。ノックアウトラウンドでは、グアルディオラ監督率いるチームが必ず勝ち上がっている。アーセナルとの戦い方は熟知しているようだ。

■アルテタ、3度目の古巣対決



ただし、今のアーセナルを率いるのは、マンチェスター・C、そしてグアルディオラ監督を知り尽くすアルテタ監督だ。かつての師匠を相手に戦うのは今回で3度目。
今年6月のプレミアリーグ再開初日に実現した初の“古巣対決”は0-3の完敗を喫したものの、7月のFAカップ準決勝では2-0の完封勝利を収めた。バルセロナに所属していた15歳の頃から影響を受けてきたという師匠を相手にどんな戦いを見せるのか、要注目だ。

マンCは代表ウィーク明けが得意
多くの監督が苦戦する代表ウィーク直後の試合だが、グアルディオラ監督は全く苦にしていないようだ。マンチェスター・Cの監督に就任した2016-17シーズン以降、代表ウィーク直後の試合は15試合でわずか1敗(12勝2分け)。10月に限っても3勝1分けの好成績を残しており、2017年はストークに7-2、2018年はバーンリーに5-0の大勝を収めている。一方、同期間のアーセナルは15試合で9勝4分け2敗、敗戦はいずれも10月に喫したもの。
ただ、アルテタ監督が代表ウィーク明けの試合で指揮を執るのは今回が初めてになる。

■トーマスの出場は?
注目選手はアーセナルの新戦力で決まりだ。夏の移籍マーケット最終日に、アーセナルはアトレティコ・マドリードからガーナ代表MFトーマス・パルティを獲得したことを発表した。フィジカルに優れ、パスセンスを備える同選手の獲得交渉に難航していたアーセナル。最終的には5000万ユーロ(約62億円)の契約解除金を支払い、大型補強に成功した。ガーナ代表に招集されていたこともあり、火曜日にロンドンに到着したばかりとのことだが、コンディションに問題がなければマンチェスター・C戦で起用される可能性は十分にある。
新たなチームメイトたちと、どんなハーモニーを奏でてくれるだろうか。

■予想オッズは?
日本時間16日正午現在、英国大手ブックメーカーの『ウィリアム・ヒル』はマンチェスター・Cの勝利に「1.5倍」、アーセナルの勝利に「6.5倍」、ドローに「4.75」倍というオッズを付けている。アーセナルに対して、ホームでのリーグ戦は最近9試合でわずか1敗(6勝2分け)のマンチェスター・Cが優位と予想するのは当然だろう。しかしながら代表ウィーク明け、しかも無観客開催となれば、勝利がどちらに転がっても不思議ではない。いずれにしても、死力を尽くした好ゲームになること請け合いだ。

(記事/Footmedia)