シャルケは31日、マンチェスター・Cからの期限付き移籍で加入している板倉滉について、買取オプションを行使しないことを発表した。

 現在25歳の板倉は、川崎フロンターレの育成組織出身。
同クラブでは公式戦通算22試合に出場し、2018年はベガルタ仙台への期限付き移籍を経験した。2019年1月にマンチェスター・Cへと完全移籍した。そのままフローニンヘンへと1年半のレンタルに出された。

 オランダで評価を高め、昨年夏に買い取りオプションが付いた1年間の期限付き移籍でシャルケに加入。2021-22シーズンのブンデスリーガ2部では31試合の出場で4ゴールを記録し、クラブの1年での1部復帰に貢献した。

 買い取りオプションは550万ユーロ(約7億6000万円)に設定されていたようだが、シャルケは経済的な理由で買い取りを断念。
ルーヴェン・シュレーダーSD(スポーツディレクター)は、「スポーツ的な観点で言えば、買い取りを見送る理由はどこにもない。滉は21-22シーズンに最も傑出した選手の一人だった。ブンデスリーガでも彼をチームの一員に組み込みたかったが、残念ながら経済的な理由で不可能だった。現段階では、まだ多くのチーム編成を決定する必要があるため、買い取りオプションを発動することはできなかった。慎重に設定した予算をオーバーしてしまうからだ」と、クラブ公式サイトを通じてコメントしている。

 また、板倉もシャルケのクラブ公式サイトを通じて次のようにコメントしている。


「シャルケでプレーを続けたいという思いは強かったですし、シャルケの人たちと別れるのはとても寂しいです。でも、この決断の根底にある基本的な枠組みは理解しています」

「シャルケで過ごすことができ、とても感謝しています。素晴らしいクラブで、素晴らしいシーズンを一緒に過ごすことができました。僕にとって、フェルティンス・アレーナで過ごしたすべての試合、すべての時間が特別でした。まるで家族の一員になったような気分でした」

 ドイツでも成功を収めた板倉は、日本人4選手が所属するセルティックや、日本人2選手が所属するフランクフルトなどからの関心が噂されている。また、ブンデスリーガ1部のフライブルクやホッフェンハイム、プレミアリーグ昇格組のフルアムやボーンマスなども同選手に注目している模様だ。