国際サッカー連盟(FIFA)審判委員会で委員長を務めるピエルルイジ・コッリーナ氏が、レフェリーたちが批判にさらされる今日に懸念を示した。2日、イギリス『スカイ』が伝えている。


 コッリーナ氏は、1988年から2005年までイタリアでレフェリーを務めた人物であり、FIFAワールドカップ2002の決勝戦で笛を吹いたことでも知られている。現在はFIFAの審判委員会で、競技規則の改正に尽力している。

 同氏は一部のクラブや監督が審判に対して、誠実さへの疑問や偏見を仄めかす発言をしていることについて、「残念ながら、これは常に起きている。陰謀を探して、何もなくても汚いものを見つけようとする人がいる」と現状を憂慮し、「ソーシャルネットワークが存在しなかった私の時代と比べて、状況はさらに悪化している」と現代の審判の難しさを伝えた。

 そして一部では、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)に対する不満の声を上げる者もいるが、コッリーナ氏は技術の進歩が審判の助けになると信じていると語った。

「サッカー界にテクノロジーを導入することは非常に前向きなことだと100パーセント確信している。改善しようと取り組んでいるし、改善の余地があることも理解している。これからも改善を続けるつもりだ。我々はすでにオンフィールドレビューやオフサイドの判定に必要な時間を短縮する技術を開発してきた。今後、将来的にはもっと良くなると信じている」

 また、将来的に『人工知能(AI)が審判を務めることがあるか』との問いに対しては、「テクノロジーは、準備を整えて、ミスを防ぐことに非常に役立つ。我々はテクノロジーを使う必要があるが、サッカーだけでなく、人生のあらゆる部分で使う必要がある。ただ、私はいつも最終決定を下せるのは人間であってほしいと願っている」とコメントした。

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