コッパ・イタリア決勝が14日に行われ、ボローニャはミランを1-0で下し、1973-74シーズン以来、実に51年ぶりの優勝を果たした。試合後、ボローニャを率いるヴィンチェンツォ・イタリアーノ監督が、同国メディア『メディアセット』を通して、喜びの声を発した。


 試合はスコアレスで時計の針が進んだものの、後半立ち上がりの53分に均衡が破れる。ボローニャは細かいパスワークで中央を破ると、ボックス内でボールを受けたイタリア代表FWリッカルド・オルソリーニはシュートまで持ち込めなかったものの、こぼれ球を拾ったスイス代表FWダン・ンドイが落ち着いて相手を抜き去り、右足でゴールネットを揺らす。最終的にはこのゴールが決勝弾となり、ボローニャが1-0で勝利。クラブにとって通算3度目となるコッパ・イタリアのトロフィーを掲げた。

 試合後、イタリアーノ監督は「大会が始まった当初、チームの前には多くの困難が立ちはだかったが、我々はそんな数々の困難を乗り越えて、成長の道を切り開いた。個人としてもチームとしても成長を遂げられて、私は本当に幸せだ。これは信じられないこと。今日はクラブ一丸となってこの勝利を祝福したい」と喜びを露わに。次のように試合を振り返っている。

「この勝利は当然だと思う。なぜならば、選手たちは信じられないパフォーマンスを発揮し、素晴らしい試合をしてくれたからだ。特に後半、ミランの動きを完全に予測し、見事に対応できていた」

 また、イタリアーノ監督自身にとっては、これが嬉しい初タイトル。
昨季まで3年間にわたって指揮を執ったフィオレンティーナでは、昨季まで2シーズン連続でカンファレンスリーグ(ECL)のファイナルまで駒を進めていたものの、2022-23シーズンはウェストハムに1-2で、2023-24シーズンはオリンピアコスに0-1で敗れた。それだけでなく、2022-23シーズンはコッパ・イタリアでも決勝の舞台に辿り着いたものの、インテルに1-2で敗北。これまで3度にわたって、トロフィーを目前にして涙を呑んでいた。

 今回、4度目の正直”を果たしわけだが、イタリアーノ監督は「これまで、私が挑んだ3度の決勝戦はいずれも大きな失望だった」と振り返る。「正直に言って、こんなにも早くリベンジの機会がやってくるとは思ってもいなかったが、我々はやり遂げた」と本音を漏らしつつ、「私にとっては本当に大切なトロフィーだけど、これは選手たちに捧げたい」と語った。

 同時に、フィオレンティーナ時代にゼネラルディレクター(GD)を務め、昨年3月に逝去したジョー・バローネ氏の息子からは、試合前にメッセージが届いていたという。「この勝利を彼にも、そして彼らの家族にも捧げる。なぜなら、彼らとともに、優勝まであと一歩のところで悔しい思いをしており、今回リベンジを果たせたからだ」と話すと、「このカップで頂点を極めた旅の終わりは、祝福されてしかるべきだ。もちろん彼らも同じようにね」と述べた。


【ハイライト動画】ボローニャがコッパ・イタリア制覇

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