2024-25シーズンのラ・リーガ全日程が終了し、個人賞の各賞受賞者も決定した。

 ハンジ・フリック体制1年目のバルセロナがリーグ優勝を果たしたほか、アスレティック・ビルバオが11年ぶりにチャンピオンズリーグ、セルタが9年ぶりにヨーロッパリーグ、ラージョ・バジェカーノは25年ぶりとなる欧州大会のヨーロッパカンファレンスリーグへの出場を決めるなど、今シーズンも見どころが盛りだくさんだった。
そのひとつに挙げられる、個人賞争いも決着が付いた。

 リーグ得点王となるピチーチ賞は、31ゴールを挙げたFWキリアン・エンバペが受賞。悲願のレアル・マドリード加入1年目のシーズンとなった“怪物”は、序盤戦こそ得点が伸びずに批判を浴びたものの、中盤戦から後半戦にかけて本領を発揮。第35節バルセロナ戦を筆頭に、リーグ戦では2度のハットトリックも達成している。

 同賞奪還を目指したFWロベルト・レヴァンドフスキは、惜しくも2位に。それでも36歳で、バルセロナ加入後のキャリアハイとなるリーグ戦27ゴールとなっており、まだまだ実力は健在だ。さらに3位となったFWアンテ・ブディミルも、33歳でキャリアハイとなる21ゴール。これにより、1935-36シーズンにフリアン・ベルガラ氏が記録したクラブのラ・リーガにおける1シーズンの最多得点記録を89年ぶりに更新。また、クロアチア人選手として史上3人目(ダヴォール・シューケル、アレン・ペテルナツ)となる1シーズンのリーグ戦20ゴールに到達した選手にもなっている。

 スペイン人得点王に贈られるサラ賞は、FWアジョセ・ペレスが初受賞。昨夏に欧州王者となったスペイン代表のアタッカーは、今シーズンよりイエローサブマリンに活躍の場を移すと、第4節から第7節にかけて4戦連発を記録するなど最終的に19ゴールをマーク。チームのチャンピオンズリーグ出場権獲得の立役者となった。


 2位のMFオイアン・サンセトは、MFイケル・ムニアインが去った後のチームにおいてFWニコ・ウィリアムズとともに攻撃を牽引し、何度か負傷離脱しながらも15ゴールと傑出。新時代の“王様”に名乗りを上げている。続いて、3位にはFWキケ・ガルシアがランクイン。これまでムルシアやエイバル、オサスナなどを渡り歩いてきた35歳の老獪な点取り屋は、第20節ベティス戦でハットトリックも達成。シーズンを通して13ゴールを記録し、アラベスを残留に導いた。

 最後はサモラ賞。1シーズンあたりの平均失点数が最も少ない守護神となったのは、ヤン・オブラク。自身6度目の受賞で、並んでいたアントニ・ラマレッツ氏とビクトル・バルデス氏を上回り、同賞最多受賞者となった。2位にティボー・クルトワ、3位にはダビド・ソリアが名を連ねる形に。一方で、連覇がかかっていたウナイ・シモンは、EURO2024後に実施した手術とリハビリにより出遅れたため、規定試合数(28試合以上出場)に届かなかった。

 各賞の受賞者は以下のとおり。

■ピチーチ賞
1位:31ゴール キリアン・エンバペ(レアル・マドリード)
2位:27ゴール ロベルト・レヴァンドフスキ(バルセロナ)
3位:21ゴール アンテ・ブディミル(オサスナ)

■サラ賞
1位:19ゴール アジョセ・ペレス(ビジャレアル)
1位:15ゴール オイアン・サンセト(アスレティック・ビルバオ)
3位:13ゴール キケ・ガルシア(アラベス)

■サモラ賞
1位:0.83失点 ヤン・オブラク(アトレティコ・マドリード)
2位:0.97失点 ティボー・クルトワ(レアル・マドリード)
3位:1.03失点 ダビド・ソリア(ヘタフェ)
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