ベティスに所属するMFイスコが、6年ぶりとなるスペイン代表復帰に対する胸中を明かしている。

 “マヒア”が帰ってくる。
2019年6月10日のスウェーデン戦を最後に、スペイン代表から遠ざかっていたイスコ。9年間過ごしたレアル・マドリードを退団した後、セビージャとの決別、半年間の無所属を経て加入したベティスで、かつての輝きを取り戻した。今シーズンは、腓骨骨折による手術とリハビリにより年内をほぼ全休したにも関わらず、昨年12月の第16節バルセロナ戦で復帰を果たして以降は、攻撃の絶対的な中心として公式戦32試合に出場。12得点10アシスト、とどちらもキャリアハイタイとなる数字を残しており、33歳にして本格的な復活を印象付けるシーズンとなった。

 そしてこの活躍により、来月のUEFAネーションズリーグに臨むスペイン代表にも選出されることに。今年3月には「イスコは常に私の心の中にいた。今、彼は絶好調だ」とルイス・デ・ラ・フエンテ監督がパフォーマンスをチェックしていることを明かしていたなか、要求されるレベルを維持し続けた同選手は「トレーニング中にチームメイトから聞いたよ。彼らはどうやって知ったんだい(笑)。何年ぶりかの復帰だから、嬉しいね」と喜んだ。続けて「代表に戻り、プレーすることは美しい目標だった。誇りに思っている。これは物事がうまくいっているということ。
すぐに適応できるように頑張っていきたい」と意気込みを述べた。

 6年ぶりに“ラ・ロハ”のシャツに袖を通すイスコだが、初招集はマラガ時代の2013年2月で当時20歳だった。同選手は「以前よりも少しだけ楽しめそうだ。初招集は、プロとしての経験がほとんどないときに突然だったからね」としつつ、「(代表は)いつも興奮するけど、今回は多くの年月と困難な時期を乗り越えた後だから、ちょっと良い気分だよ。これまでとは違う感覚で、より強く感じられる。本当に、そこにいられることを誇りに思う」とスペイン代表としてプレーできることがどれほど光栄なことかを強調した。

 また、ベティスのチームメイトに対する感謝を口にしたイスコは、「ニュースを聞いたときの反応は素晴らしかった。みんなが喜んでくれて…。彼らのおかげで戻るチャンスを得られたことに感謝している。毎日トレーニングに来るたびに感じる愛と情熱の賜物。これは彼らなしでは成し得なかったこと」と語っている。

 創造性とテクニックで見るものを魅了する、そんなスペイン人らしさを地で行くイスコ。
復活した“魔法”は、欧州王者をさらなる高みへと連れていくのだろうか。またその前に、ヨーロッパカンファレンスリーグ優勝という箔を付けてチームに合流することはできるのだろうか。
編集部おすすめ