また、クラブに精通する『フットボール・ロンドン』のアラステア・ゴールド記者によると、高井は完全移籍加入後にレンタル移籍へ出ることはなく、即座にトップチームに合流する予定とのこと。今夏の移籍市場のなかで選手の入れ替わりが発生する可能性もあるが、アルゼンチン代表DFクリスティアン・ロメロ、オランダ代表DFミッキー・ファン・デ・フェン、ルーマニア代表DFラドゥ・ドラグシンらとの定位置争いに挑むことになる。
高井は2004年9月4日生まれの現在20歳。川崎フロンターレの育成組織出身で、U-12から順調に各カテゴリーを踏破すると、2022年2月には高校2年生にして“飛び級”でプロ契約を締結した。同年4月に行われたAFCチャンピオンズリーグ(現:AFCチャンピオンズリーグエリート)の広州FC戦でトップチームデビューを飾ると、2023シーズンからはセンターバックの主力として活躍。2024-25シーズンのAFCチャンピオンズリーグエリートでも9試合のピッチに立ち、川崎Fの決勝進出に大きく貢献していた。
また、昨年夏にはU-23日本代表の一員としてパリオリンピック2024に出場し、3試合にフル出場。同年8月にはA代表にも初招集されると、9月5日に行われたFIFAワールドカップ26アジア最終予選・グループC第1節の中国代表戦(○7-0)に後半途中から出場し、日本代表デビューを果たした。これまでに国際Aマッチ通算4試合出場を記録している。
トッテナム・ホットスパーは2024-25シーズンのプレミアリーグでは、11勝5分22敗の勝ち点「38」獲得にとどまり、プレミアリーグが20チーム制となって以降の最低順位を塗り替える17位でシーズンを終えた。だが、ヨーロッパリーグ(EL)では優勝を果たしており、来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得。
シーズン終了後にはアンジェ・ポステコグルー監督が退任し、新たにブレントフォードからトーマス・フランク新監督を招へい。今夏の移籍市場では、昨季途中よりレンタル移籍加入していたU-21フランス代表FWマティス・テル、オーストリア代表DFケヴィン・ダンソの完全移籍への移行が決定。加入が発表されたのは2023年9月のことだったが、ハイドゥク・スプリトから18歳のクロアチア代表DFルカ・ヴシュコヴィッチの合流も予定されている。純粋な“新戦力”という意味では、高井はクラブにとって今夏2人目の補強となる。
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