今オフ、大きな話題の一つとなったのが、下部組織含めて在籍一筋でプレーした三菱重工浦和レッズレディースから覇権を争うライバルである東京NBに移籍した塩越柚歩。
東京NBは松田岳夫監督が昨季終了後に退任。その後、浦和の指揮官をシーズン途中で解任となっていた楠瀬直木氏を新監督として招へいした。恩師が新たに率いることになったクラブに合流する形となったが、「クスさんとはレッズで何年か一緒にやらせてもらって、自分がここに移籍を決めた理由の一つでもあるので、また一緒に戦えることがすごくうれしいですし、選手の良さをすごく引き出してくれる監督だと思っていて、自分自身もいい意味で、自由にやらせてもらったところもあります」と、再び戦えることに喜びを口にする。楠瀬監督も見守る中で、他の選手に楠瀬監督がどのような人物かを紹介してほしいと尋ねると、笑いながら「上からになってしまうんですけど、マネジメント力がすごく高い監督だと思っています」と一言。これには他の新加入選手や楠瀬監督も笑顔を見せた。
自身にとってはトップチームで初の移籍となる。埼玉県生まれの塩越にとっては初めて浦和を離れ、埼玉を離れてのプレーになるが、「応援してくれる方に対して、自分がどれだけこのチームでできるかとか、どんな思いでこの移籍を決断したとか、そういうことを含めて、自分自身にプレッシャーをかけながら試合に臨みたいと思っていますし、まず試合に出てプレーしているところを見てもらうのはもちろんですが、自分が持っているものを出して結果を残すことが一番の恩返しになると思っているので、自分の強い覚悟がピッチ上で表現できればと思います」と、先の話とはなるが、古巣との対戦への思いも言及している。
リーグ連覇が懸かる、そしてAFC女子チャンピオンズリーグとの戦いも待つシーズンになるが、「ベレーザさんは得点力や攻撃の部分で特徴があるチームだと思っているので、私自身も攻撃の選手であるので、より多くの得点という部分やチームにいい流れをもたらせるようなプレーができたらなと思っています」と、チームの貢献へ意気込んでいる。
【画像】塩越柚歩、浦和退団への思いを綴る