現地時間14日に開幕した32チーム制のクラブW杯も、いよいよベスト8の戦いに突入。
グループFに組み込まれたフルミネンセは、1勝2分の成績を残し、ドルトムント(ドイツ)に次ぐ2位で通過。決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)ではインテル(イタリア)を2-0で破っており、ここまで辿り着いた。
対するアル・ヒラルは、グループHをレアル・マドリード(スペイン)に次ぐ2位で抜け、決勝トーナメント1回戦ではマンチェスター・シティ(イングランド)と激突。延長戦までもつれ込む死闘を4-3で制し、前評判を覆すような結果で8強入りを決めた。
試合は序盤から拮抗した展開となるも、徐々に流れを引き寄せたのはフルミネンセ。組織的なハイプレスでのボール奪取、複数の前進ルートを確保した攻撃で徐々にチャンスの数を増やしていくと、40分には均衡が破れる。敵陣右サイドのスペースでサムエル・シャビエルがスルーパスを引き出すと、切り込んでからの左足でクロスボールを供給。ここは味方に合わなかったものの、ジョアン・カンセロのクリアが小さくなったところをガブリエウ・フエンテスが拾う。ファクンド・ベルナルを目掛けたバックパスを、前に入って拾ったマルティネッリが左足一閃。狙い澄ましたミドルシュートを突き刺し、フルミネンセがが先手を取った。
前半アディショナルタイムには右サイドからのクロスボールに反応したマルコス・レオナルドがボックス内で倒れ、1度はPKが宣告されたものの、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)によって判定が変更。
後半に入ると、立ち上がりの51分に再びスコアが動く。右コーナーキックを獲得すると、ルベン・ネヴェスの蹴ったボールがファーサイドのカリドゥ・クリバリに渡る。頭での折り返しを拾ったマルコス・レオナルドが反転から右足で撃ち込み、3戦連発で試合を振り出しに戻した。
直後の55分には相手のバックパスが乱れた隙を逃さなかったヘルマン・カノが、GKと1対1のチャンスを迎えたものの、GKボノが1枚上手。きっちりコースを見てから動き、カノに足を振らせない。
それでも、70分にはフルミネンセが勝ち越しに成功。敵陣中央付近でマルコス・レオナルドからボールを奪ったエルクレスが積極的にミドルシュートを放つと、ここはブロックされたものの、セカンドボールをシャビエルが頭で繋ぐ。動き続けたエルクレスがファーストタッチでボックス右へ持ち込むと、冷静にゴールネットを揺らした。
試合はこのままタイムアップ。互いにラウンド16で“番狂せ”を起こした2チームによる対戦は、フルミネンセに軍配が上がった。アル・ヒラルの敗北により、アジア勢はベスト8で姿を消すこととなった。
準決勝は8日に行われ、パルメイラス(ブラジル)とチェルシー(イングランド)の勝者と対戦する。
【スコア】
フルミネンセ 2-1 アル・ヒラル
【得点者】
1-0 40分 マルティネッリ(フルミネンセ)
1-1 51分 マルコス・レオナルド(アル・ヒラル)
2-1 70分 エルクレス(フルミネンセ)
【ゴール動画】フルミネンセが前後半2発でベスト4一番乗り