FWニコ・ウィリアムズとアスレティック・ビルバオが締結した2035年夏までの新契約は、世界中で大きな話題を呼んでいるようだ。7日、スペイン複数メディアが報じている。


 4日、「WIN」とともに、ニコ・ウィリアムズとの契約延長を発表したアスレティック・ビルバオ。この“狂騒曲”の舞台となった、バラカルドにある壁画(ウィリアムズ兄弟とイケル・ムニアイン)に刻まれた「2035」の数字は、バルセロナといったビッグクラブよりも、「僕の家」でワン・クラブ・マンへの道を歩み始めるという誓いだ。スペイン紙『エル・デスマルケ』によると、両者が結んだ新契約は、マンチェスター・シティに所属するFWアーリング・ハーランドの2034年夏までの契約を上回り、“世界最長”になったとのこと。「フットボール界で前例のない長期契約延長」と驚嘆している。

 そうしたなかで、スペイン紙『マルカ』を始めとする複数メディアは、今回の契約延長は世界中で大きな話題を呼んだと指摘。アスレティック・ビルバオは、ニコが壁画に「2035 WIN」と“オーバーライト”するというコンセプントの動画を作成し、契約延長を発表したわけだが、これが「かつてないほどのデジタルインパクトをもたらした」という。クラブの公式SNS上(XやInstagram)にて累計6500万回も再生されており、4日のフットボール界における視聴記録では2位(1位はリヴァプール)だった模様。同紙は、アスレティック・ビルバオのSNSにおける総フォロワー数が約1700万人なのに対して、レアル・マドリードが約5億3300万人、バルセロナは4億7100万人であることを踏まえると、「歴史的」と強調している。

 そんなアスレティック・ビルバオには、ニコ以外にも、2030年越えの契約を持っている選手が5人も在籍中だ。CBダニ・ビビアンとMFオイアン・サンセトのスペイン代表組が2032年夏、MFベニャト・プラードスとMFミケル・ハウレギサールの次世代セントラルコンビが2031年夏、そして新加入のMFロベルト・ナバーロは2030年夏となっている。

 アスレティック・ビルバオで16シーズンに渡ってプレーし、2024-25シーズン限りで現役を引退した元主将オスカル・デ・マルコス氏が、ニコの契約延長について、「彼のような若い選手ならば、流れに身を任せてバルセロナかバイエルンに移籍する、という決断を下す人も多いだろう」とした上で、「ただ、ニコは残ることを選んだ。それだけでなく、契約を数シーズン延長してくれた。
それが、我々をさらに特別なものにしている」と語ったように、フットボール界が“バスク純血主義”を掲げるクラブの異質さを再認識した夏となったに違いない。

 主な選手の現行契約は、以下の通り。

■2035年
FWニコ・ウィリアムズ
■2032年
CBダニ・ビビアン、MFオイアン・サンセト
■2031年
MFベニャト・プラードス、MFミケル・ハウレギサール
■2030年
MFロベルト・ナバーロ
■2029年
GKウナイ・シモン、CBアイトール・パレデス
■2028年
MFウナイ・ゴメス、FWゴルカ・グルセタ、FWイニャキ・ウィリアムズ
■2027年
GKフレン・アギレサバラ、MFルイス・デ・ガラレタ、MFアレックス・ベレンゲル
■2026年
右SBイニゴ・レクエ、左SBユーリ・ベルチチェ、CBイェライ・アルバレス


【大反響】2035年夏まで契約延長したニコ



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