バルセロナが今夏の移籍市場で複数選手の売却に踏み切る可能性があるようだ。7日、スペイン紙『アス』が伝えている。


 就任初年度のハンジ・フリック監督の下で国内3冠を達成したバルセロナは、今夏の移籍市場で戦力拡充を目指しており、新守護神候補としてエスパニョールからスペイン代表GKジョアン・ガルシアを獲得。さらにはスペイン代表FWラミン・ヤマルとブラジル代表FWハフィーニャの負担を軽減するべくウイング(WG)の補強にも動いており、リヴァプール所属のコロンビア代表FWルイス・ディアスらが候補となっている。

 そんなバルセロナだが、補強に関する不安要素を依然として拭えずにいる。財政難に陥っている同クラブではサラリーキャップの超過によって選手を登録できない事態が度々発生しており、昨シーズン開幕直後はスペイン人FWパウ・ビクトルと同国代表MFダニ・オルモがプレーできず。一時は6年契約締結で個人合意に達したN・ウィリアムズとの交渉が停滞した一因も、代理人が選手登録に関する保証を盛り込むよう要求したことだと報じられている。

 こうした状況を考慮し、バルセロナは既存戦力を売却することによってサラリーキャップに余裕を持たせようと考えているという。報道によると、マジョルカ移籍が有力視されているスペイン人MFパブロ・トーレに加え、同GKイニャキ・ペーニャとパウ・ビクトルも今夏にバルセロナを離れる可能性が高いとのこと。さらには、優先順位は低いものの、ウルグアイ代表DFロナルド・アラウホ、スペイン代表MFマルク・カサド、同MFフェルミン・ロペスの売却も検討されているようだ。

 この3人の中で最も売却される可能性が高いのはアラウホだという。今年1月にバルセロナとの契約を2031年夏まで延長したが、現チームではスペイン代表DFパウ・クバルシと同DFイニゴ・マルティネス、同DFエリック・ガルシアよりも現状で序列が低く、移籍金としてまとまった額の獲得も見込めることから、売却候補に名を連ねているようだ。

 また、オランダ代表MFフレンキー・デ・ヨングの復帰に伴って出番を減らしたカサドにも売却の可能性が浮上している模様。昨シーズン序盤戦で大ケガを負い長期離脱を強いられたスペイン人MFマルク・ベルナルが復帰することから、新シーズンの出場機会はさらに限定的になると見られている。
一方、アラウホと同じく資金の回収が見込めるF・ロペスについてはフリック監督からの評価も高く、現時点では実際に売却される可能性はそれほど高くないようだ。
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