セルティックを率いるブレンダン・ロジャーズ監督が、加入後初実戦を終えたDF稲村隼翔を絶賛した。8日、スコットランド紙『デイリー・レコード』が伝えている。


 現在23歳の稲村は今月4日にアルビレックス新潟からセルティックに完全移籍し、2029年6月30日までとなる4年契約を締結。また、背番号はかつてセルティックで活躍した元日本代表MF中村俊輔氏が着用していたのと同じ「25」番に決定したことも話題を呼んだ。

 そんな稲村だが、加入当初はロジャーズ監督から今夏のレンタル移籍の可能性を示唆されていたものの、8日に行われたコーク・シティとのプレシーズンマッチで、センターバックではなく、左サイドバックとして先発出場すると、評価が一変。前半のみの出場に終わったものの、キックオフ直後から落ち着きを見せ、『デイリー・レコード』は「彼のタッチは一流で、パスは鮮やかで、配球は悪魔のようだった」と高評価するほど、2-1で勝利した一戦で一際目立つ活躍を見せたという。

 このパフォーマンスを受け、ロジャーズ監督は試合後、稲村の評価に心変わりがあるかと聞かれると、「100パーセントだ。特に決めていることはない。私たち全員の意見としては彼を獲得して、プレシーズンでどうプレーするかを見てみようというものだった。もしかしたら、出場機会が必要になるかもしれないと思っていた」と当初の心境を明かしつつ、次のように絶賛した。

「しかし、私は常にプレシーズンでの選手の見た目や能力で判断をする。彼は数日間のトレーニングで、明らかにボールの扱いがスムーズであることを示した。それだけではなく、彼は前にもプレーすることができる。セルティックのようなビッグクラブでプレーするなら、ボールを前にパスする必要がある。
ボールを持ってプレーする個性が求められるけど、彼にはそれがある」

「正直言って、彼には驚かされた。彼が加入することはわかっていたし、慣れるのには時間がかかるかもしれないし、少し一人でプレーすることになるかもしれないとも思っていたけど、彼がどのようにプレーするかを見守りたいと思う」

「彼は明らかにそれほど長くはプレーしていない。日本の選手は大学を卒業するから、23歳とか24歳までプロとして認められないことが多いと思う。だから、彼は試合に出るのが遅く、その後は適応力とプレーぶりが重要になる」

「でも、最初の数日間のトレーニングではボールの扱いが非常に上手だった。体格も良い。フィジカル面は成長しなければならないけど、ヨーロッパのフットボールに来たらそれは当然のことだ。でも、ボールへの慣れや攻撃への意欲は本当に素晴らしい。残りの試合で彼がどうプレーするかを見守るのが楽しみだよ」
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