アトレティコ・マドリードは9日、FWアンヘル・コレアがUANLティグレス(メキシコ)へと移籍することで、クラブ間合意に達したことを発表した。

 ロヒブランコスを舞った“エンジェル”との別れが訪れた。
1995年3月9日生まれのA・コレアは現在30歳。母国アルゼンチンのサン・ロレンソでプロキャリアを始めた後、心疾患により契約が半年間保留となったものの、2014年12月にアトレティコ・マドリードに加入。以降10年半で、クラブにおける外国籍選手歴代2位となる公式戦通算469試合に出場し、88得点65アシストを記録するとともに、ラ・リーガ優勝を始めとする計3タイトルを獲得。また、2018-19シーズンより背番号『10』を着用したほか、ここ数年はスーパーサブとして勝負強さを発揮しており、「アトレティコ史上最高の切り札」とスペイン紙『アス』に称されたほどだ。まさに、勝利を運んできてくれる“天使(Ángel)”だった。

 そんなA・コレアは、同日に自身の公式Instagramを更新。アトレティコ・マドリードでの日々を回想する動画とともに、「言葉では言い表せないこともある…」と始めた惜別のメッセージを綴った。

「長い年月を過ごした、人生の一部のように感じられるこの場所に、さよならを告げるときがきた。アトレティコ・マドリードは、ただ単に僕がプレーしたクラブというわけではない。僕が成長し、フットボーラーとして、そして人間として成熟したクラブなんだ。彼らは、このユニフォームを守り、ゴールを決めたときはまるで最後のゴールかのように叫ぶことを教えてくれた」

 さらに、「これは、努力と喜び、忘れられないハグ、なにより夢が叶った日々だった。そのすべてを胸に抱きしめていくよ」と出発する同選手は、「最初の日から愛されていると感じさせてくれた、アトレティに感謝している。
みんなの代表として、ピッチ上で、心から最後の瞬間まで戦えたことを誇りに思う。チームメイト、コーチ、テクニカルスタッフ、そして毎日僕を支えてくれたクラブの関係者全員にありがとうを伝えたい。そして、常に僕のそばにいてくれた家族にもね」と感謝を述べた上で、「彼らはみんな、この日々が僕にとってどれほど大切だったかを知っている。『さよなら』を言うのは簡単ではないけど、感謝の言葉を伝えることはできる。『ありがとう』、アトレティコ。あなたたちを恋しく思うよ」と思いを巡らせている。

 A・コレアの新天地となるのは、UANLティグレスだ。すでにメキシコ入りしており、大々的な歓迎を受けるなど期待値の高さが窺われるが、“エンジェル”の次なる舞は、どのようなものになるのだろうか。


【動画】アンヘル・コレアがアトレティコに別れ




編集部おすすめ