レアル・マドリードを退団するクロアチア代表MFルカ・モドリッチが10日、クラブ公式サイトのインタビューに登場。ファンに向けて別れを告げた。


 現在39歳のモドリッチは、2012年夏にトッテナムからレアル・マドリードへと完全移籍した。これまで公式戦597試合出場43ゴール89アシストを記録。在籍した13シーズンで6度のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)制覇や4度のラ・リーガ優勝など、クラブ史上最多となる計28個のタイトルを獲得してきた。5月には今季限りでのレアル・マドリード退団が発表されており、FIFAクラブワールドカップ2025が“白い巨人”の一員としてプレーする最後の大会となった。

 迎えたクラブワールドカップでは、準決勝でパリ・サンジェルマン(PSG)と激突したレアル・マドリード。ベンチスタートとなったモドリッチは3点ビハインドの64分から登場したものの、同クラブは終盤に失点を喫して0-4と敗戦。ベスト4で敗退となり、モドリッチはレアル・マドリードでのラストマッチを終えた。

 レアル・マドリードTVのインタビューに応じたモドリッチは、「自分の記録を聞くと、ここで成し遂げたことに喜びと誇りを感じる。サッカー史上最高のクラブで最も多くのタイトルを獲得した選手であるというのは、実に素晴らしいことだ」とコメント。「でも、それだけではない。人々の愛情もまた何より大切であり、なぜならそれは誰にも奪うことができないものだからだ。人の心を欺くことはできないし、レアル・マドリードの選手だからといって誰もが愛されるわけではない。
そんな中で僕が受けた愛情は本当に素晴らしいもので、自分でも想像できなかったほどだ」と感謝を口にしている。

 また、「会長は私にとって非常に重要な存在だった。まず第一に、彼が僕をここに連れてきてくれたからだ。その時から、彼はずっと特別な愛情を持って接してくれた。今だから言えるが、僕を特別な存在として扱い、とても特別な愛情を示してくれた」とフロレンティーノ・ペレス会長について言及。「それは最後の試合でもはっきりと感じた。これまで会長が涙を見せたことはなかったからだ。あの時の映像を見ると、本当にこの人は僕のことを思ってくれているのだと実感した。僕と家族のためにしてくれたすべてのことに心から感謝している」と語った。

 なお、レアル・マドリードでの最高の瞬間については、“ラ・デシマ”(10度目のCL制覇)を挙げつつ、「あの優勝が印象的だ。そして、その勝ち方はレアル・マドリードの真髄を完璧に表していた」と理由を説明。インタビューの最後には、「自分がどう記憶されたいかなんて、あまり考えたことはない。
皆さんが思うように記憶してくれたらそれでいい。でも、僕個人としては良い人間として、そして常に全力を尽くし、対戦相手、チームメイト、ファンすべてを尊重し、レアル・マドリードのために全身全霊を捧げた選手として覚えていてもらえたら、それ以上は何も望まない」と願いを明かしている。
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