チェルシーに所属するイングランド代表FWノニ・マドゥエケは、アーセナルへの移籍のためにチームを離れたようだ。11日、イギリスメディア『アスレティック』や同『スカイスポーツ』などが伝えている。


 現在23歳のマドゥエケはクリスタル・パレスとトッテナムの下部組織で過ごした経歴を持ち、2018年7月にPSVへの下部組織へと移籍した。2020年1月にトップチームデビューを果たし、公式戦80試合出場で20ゴール14アシストを記録した後、2023年1月にチェルシーに完全移籍で加入した。

 1年の延長オプション付きの2030年6月30日までとなる7年半契約をチェルシーと締結しているマドゥエケは、左利きのウィンガーとして右サイドを得意としているものの、2024-25シーズンはチーム事情もあり、左ウィングとしても起用されるなど、プレーの幅を広げ、公式戦41試合出場で11ゴール5アシストを記録。現在開催されているFIFAクラブワールドカップ2025でも5試合に出場していた。

 しかし、今夏の移籍市場でアーセナルから関心が寄せられているマドゥエケは、クラブW杯期間中に5年契約を締結することで個人合意に達したことが報じられると、その後にはクラブ間でも4800万ポンド(約95億円)に400万ポンド(約8億円)の追加オプションが付随する総額5200万ポンド(約103億円)の移籍金で合意に達したことが明らかになっている。

 そんななか、チェルシーは13日(日本時間14日4時キックオフ)にパリ・サンジェルマン(PSG)とのクラブW杯決勝を控えているものの、マドゥエケがアーセナル移籍に迫っている状況から、ロンドンでのメディカルチェックを受けるためにチームを離れる許可を得た模様で、マドゥエケはクラブW杯を欠場することになりそうだ。

 マドゥエケが不参加となったトレーニング後、チェルシーのエンツォ・マレスカ監督は「ノニは新しいクラブと連絡を取り合っている。おそらく数時間後には離れるだろう」とチーム離脱を認めつつ、プレミアリーグのライバルチームに売却することで合意した理由について問われると、次のように語った。

「前回の記者会見で選手が移籍を希望すれば、クラブにとっても監督にとっても難しいことだと言った。ノニは移籍を決断した。誰もノニに『移籍しなければならない』などとは言っていない。でも、ノニは移籍を決断した。
彼が幸せなら、私たちも幸せだ」

 なお、今夏の移籍市場ではすでにスペイン代表GKケパ・アリサバラガが移籍していることから、移籍が成立すれば、マドゥエケはチェルシーからアーセナルへと加入する今夏2人目の選手となる。
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