日本代表は12日、『東アジアE-1サッカー選手権2025』の決勝大会第2節で中国代表と対戦し、2-0で勝利。日本代表デビューを果たしたMF田中聡(サンフレッチェ広島)が、自身のパフォーマンスを振り返った。


 日本代表に招集されていた川﨑颯太が海外移籍のために辞退(その後、マインツへの期限付き移籍が決定)。急遽追加招集を受けた田中は、初戦のホンコン・チャイナ代表戦はベンチで見守ることとなったが、第2節となった中国代表戦でダブルボランチの一角として先発出場を果たし、日本代表デビューを飾った。

 共にデビュー戦となった宇野禅斗(清水エスパルス)とのボランチコンビとなった中、積極的に前にポジションを取って攻撃の組み立てを行っていた田中。鋭いパスを出していた中、11分には左足で鋭い縦パスを入れると、ボックス手前で受けた細谷真大(柏レイソル)が相手を背負いながら受けると、反転してそのままシュート。これが決まり、日本が先制に成功。田中もアシストを記録することとなった。

 さらに、佐藤龍之介(ファジアーノ岡山)への鋭い縦パスを入れるなど、前半45分間のプレーに終わった田中だが、パスで攻撃の組み立てに参加。デビュー戦で高いパフォーマンスを披露し、アピールに成功した。

 試合を振り返った田中は日本代表デビュー戦について「意外ともっと緊張するかなと思っていましたけど、前日も試合当日も緊張しなかったですし、良いメンタルで試合に臨めたと思います」とコメント。その中でアシストを記録したが「結構強引なパスで、自分もゴールに直結するパスというよりは、とりあえず(細谷)真大に当てようと出したので、上手く決めてくれてラッキーです」と、ゴールを決めてくれた細谷に感謝した。

 パリ・オリンピック世代でもある田中は細谷とアンダー世代では何度かプレーした仲。「真大がかなり要求していたので、足元に強いボールをつけたら決めてくれました」と語り、「ピッチ外でずっと一緒にいてコミュニケーションも取れていたので、常に狙ってくれと言われていました。
それが試合に出せたと思います」と、狙い通りのプレーが出せていたと振り返った。

 また、惜しくもゴールとはならなかったが、佐藤が決定機を迎えたパスについては「龍(佐藤龍之介)は常に自分がボールを持ってくれたら動いてくれていたので、もっと出してあげたかったというのが本音です」とかたり、もっと良いチャンスを生み出せたと悔しさも滲ませた田中。負傷離脱していた中で、復帰後間もない中での試合は45分の出場に終わったが、手応えもあった様子。「代表はアンダー世代も結構行っていたんですが、プレーも酷かったです。今日は結構記憶にある中では悪くなかったゲームでした」とし、「良い時の自分でした」と、自信も掴めた試合になったようだ。


【動画】田中聡の鋭い縦パスが細谷真大の先制点を生み出す!
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