7月13日に18歳の誕生日を迎えたヤマルだったが、SNSに投稿されたパーティーの様子が物議を醸している。映像には小人症と思われる低身長の人々がショーの出演者として登場。スペインでは障害者を侮辱または嘲笑するような演出や催しを禁止する法規制が存在しており、権利侵害の疑惑を持った社会権利省が検察庁などに調査を依頼したという。スペイン政府の障害者政策担当局長を務めるヘスス・マルティン氏は、「多くのフォロワーを持つ若者に影響力のある存在がこのようなパーティーを主催することは、若者に連鎖的な影響を及ぼす可能性がある」と懸念を表明した。
なお、スペイン政府は障害を見世物的に扱う行為を3年前から障害者法によって禁じていたが、これまで明確な罰則は定められていなかった。しかし、現在は法改正が進行中であり、処罰の対象に最大100万ユーロ(約1億7000万円)の罰金を科す案を15日に承認する予定となっていた。また、スペインの障害者団体『軟骨形成不全および小人症患者協会(ADEE)』は、小人症のある人々がパフォーマンス要員として雇われたことに対し、法的措置を取る意向を表明している。
一方、スペイン紙『ムンド・デポルティーボ』は、パーティーに出席したという小人症のアーティストのコメントを紹介。匿名でカタルーニャメディア『RAC1』に出演した同アーティストは、「誰からも無礼な扱いを受けていない。どうか私たちに静かに仕事をさせてほしい。私たちは普通の人間で、自分がやりたいことを完全に合法的にやっているだけだ」と述べつつ、ADEEを「ここ数年、彼らは私たちの心を傷つけてきた。私たちが愛している仕事を禁止しようとしているのに、実際に影響を受ける人々には代わりの仕事や講座など何の支援も提供していない」と批判した。