チェルシーの共同オーナーを務めるトッド・ベーリー氏が、FIFAクラブワールドカップ2025優勝を果たした選手たちに賛辞を送った。15日、イギリスメディア『talkSPORT』が伝えている。


 2022年5月にベーリー氏ら投資家グループとベハダ・エグバリ氏を中心としたクリアレイク・キャピタルのコンソーシアム『BlueCo』によって共同で株式購入されたチェルシー。これまで移籍市場では積極的な補強を繰り返していたものの、買収してからの2シーズンはプレミアリーグで12位、6位と低迷したことから、上層部への批判の声は少なくなかった。

 それでも、昨夏にエンツォ・マレスカ監督を招へいすると、2024-25シーズンのプレミアリーグでは4位に終わり、3シーズンぶりのチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得。さらに、UEFAカンファレンスリーグ(ECL)では優勝を果たし、UEFA(欧州サッカー連盟)主催の主要4大大会すべてで優勝した初のクラブにもなった。

 新体制での初タイトルを獲得した後、2020-21シーズンのCL王者としてクラブW杯に出場したチェルシーは、グループステージを2勝1敗の2位で突破すると、決勝トーナメントではベンフィカ、パルメイラス、フルミネンセを下して決勝に進出。13日に行われた決勝では2024-25シーズンのCL王者であるパリ・サンジェルマン(PSG)に3-0で快勝し、新フォーマットとなったクラブW杯の王者に輝いた。

 優勝セレモニーではピッチにも姿を現したベーリー氏はその後、『talkSPORT』のインタビューに応じ、「選手たちにこれ以上の結果は望めない。彼らは素晴らしい努力を重ね、懸命にトレーニングをして、エンツォのリーダーシップと指揮の下、アメリカで本当に団結していた」と賛辞を送った。

「PSGに勝てるチャンスは誰にも与えられなかった。選手たちはその経験を活かして本当に力強く成長した。ここ数週間、アメリカで彼らが団結していく姿を見られたことは本当に特別な経験だった」

「皆が見たものは(共同スポーツ・ディレクターの)ローレンス(・スチュワート氏)とポール(・ウィンスタンリー氏)と共にこの計画を練っていた時に期待していた通りのものだと思う。(共同オーナーの)ベハダ(・エグバリ氏)と私はチェルシーの成功、そして世界中のチェルシーファンの皆に心から感謝している。
本当に興奮しているし、私たちを支えてくれて感謝している。これからの未来もとても楽しみにしている」

 また、PSG相手に完封勝利を収めてクラブW杯優勝を果たしたことにベーリー氏は「まだ受け入れるのは難しい。本当に非現実的だ」と興奮冷めやらぬ状態であることを明かしつつ、マレスカ監督や選手たちの働きを絶賛した。

「繰り返しになるけど、この日を最高なものにしたのは、選手たちの素晴らしいプレーだった。彼らは本当に失うものがなく、全力を尽くした。非常に組織的で計画的だった。エンツォが立てた計画は非常に良く練られていた。だから、その計画と実行のコンビネーションをこれ以上ないほど誇りに思っている」

 そして、短い休息期間を挟んで、8月17日にはプレミアリーグ開幕節で日本代表MF鎌田大地が所属するクリスタル・パレスとの対戦を迎えるが、ベーリー氏は「選手たちは侮れない力を持っていることを証明した。まさに私たちが期待していたことだ。青い旗を高く掲げていこう!」とファンたちに呼びかけた。

 なお、クラブW杯制覇を果たしたチェルシーは、今大会だけで9300万ポンド(約185億円)ほどの賞金を獲得したほか、今後4年間はすべてのユニフォームに「ワールドチャンピオン」と書かれた金色のバッジを着用することが可能となっている。


【ハイライト動画】チェルシーvsパリ・サンジェルマン

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