“眠れる点取り屋”がバスクの地で復活を期する。1993年8月1日生まれのマリアーノは現在32歳。レアル・マドリードのカンテラ出身でトップチームデビューを果たした後、完全移籍先のリヨンで結果を残したことで、2018年夏に“白い巨人”へと復帰。それも、伝統的な『7』の継承者に任命されるほどの期待値だった。が、求められた活躍には遠く及ばなかったほか、度重なるケガでシーズンを追うごとに構想外の色が強まり、2023年夏に退団するまでの5年間で公式戦通算出場数は『70』にとどまった。さらに、同年夏にフリー加入したセビージャでも1年で4度の負傷離脱とプレー以前の問題で、スペイン紙『マルカ』が「(この補強は)大失敗」と酷評する始末。当時のSD(スポーツディレクター)によると、「ほぼ泣きながら自身のパフォーマンスについて謝ってきた」とのことだ。
結局、昨夏にセビージャを退団して以降は無所属となっていたマリアーノ。そんななかで、今夏にアラベスの練習に参加することが発表されると、プレシーズンマッチでは1試合2得点を挙げる活躍を見せるなどアピールに成功。クラブ上層部からの信頼を勝ち取ったことで、正式契約締結に漕ぎつけた。
今夏の移籍市場において、エースだったFWキケ・ガルシアと、レンタル先のミランデスでゴールを量産したFWホアキン・パニチェッリが退団したアラベスにとって、“9番”の解決策としては大きな賭けに出ることに。果たして、マリアーノは今度こそ期待に応えられるのだろうか。
【公式発表】マリアーノのアラベス加入が決定