今や、“夏の風物詩”となったバルセロナの登録問題。今年は、FWマーカス・ラッシュフォードとFWルーニー・バルジ、そして31年ぶりの“禁断の移籍(エスパニョール→バルセロナ)”となるGKジョアン・ガルシアの3名を獲得したのだが、この新戦力に、GKヴォイチェフ・シュチェスニー、左SBジェラール・マルティン、右SBエクトル・フォルト、MFマルク・ベルナル、MFオリオール・ロメウを加えた計8名の選手登録が済んでいない模様。スペイン紙『マルカ』は、「これは、(ハンジ・フリック監督にとって大きな問題で、マジョルカ戦に誰を起用できるか正確に把握できていない」とした上で、「すべては推測と希望的観測に過ぎず、現時点ではまだ多くの課題が残っている」と警鐘を鳴らしている。
とくに、4選手を抱えているGK陣に注目が集まっている。現チームにおいて、序列が高いとされるジョアン・ガルシアとヴォイチェフ・シュチェスニー(2027年夏まで契約延長)が完了できてない一方で、構想外の色が強まっているマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンとイニャキ・ペーニャは登録済み、と同紙は指摘。前者は、医療報告書へのサイン拒否を発端に、カピタン剥奪の懲戒手続きに至るまでに騒動が大きくなっており、真っ向から対立中。第4GKの後者は、この夏に入ってから移籍先を探している状況だ。
そのほか、ハンジ・フリック監督の戦術において重要な役割を果たすことが期待されるFWマーカス・ラッシュフォードと、左SBジェラール・マルティンの未登録は、喫緊の課題という。反対に、右SBエクトル・フォルトとMFマルク・ベルナル、新加入のFWルーニー・バルジに関しては、Bチームでの登録が可能とのこと。最後に残ったMFオリオール・ロメウは、構想外のため退団させる方向でまとまっていることを明らかにした。
また『マルカ』によると、バルセロナが選手登録を完了させる方法は、主に2つあると伝えている。1つ目は、ラ・リーガが定める「長期離脱選手の給与の80%を新規登録選手に充てられる」というルールを利用することなのだが、前述したように、それを目論むクラブ側と、テア・シュテーゲン側が衝突しているのが現状だ。
なお同日、CBイニゴ・マルティネスにアル・ナスル移籍の可能性が急浮上しており、新たな手札も増えている。