昨年、イングランドのプロ審判協会(PGMOL)との雇用契約が解除となったデイビッド・クート氏が、児童ポルノ制作の罪で起訴されていたようだ。イギリスメディア『BBC』や『スカイスポーツ』が9日に報じている。


 今回の報道によると、クート氏は8月12日、児童のわいせつな画像や動画を制作した容疑で、ノッティンガムシャー警察より起訴されたという。現地警察によると、今回の容疑は2月に回収したビデオファイルに関連したものとのこと。現地時間の今月11日、ノッティンガム治安判事裁判所に出廷予定で、現在は条件付き保釈中だと伝えられた。

 なお、これらの画像や動画は最も深刻なカテゴリーである「A」に分類されている模様。イギリスの法律において、児童ポルノの「制作」については定義が広く、ウェブサイトからのダウンロードやソーシャルメディアを介したファイルの送受信等も含まれる。

 クート氏については昨年11月、さまざまな疑惑が浮上していた。当時、クート氏はプレミアリーグで審判を務めていたが、リヴァプールのユルゲン・クロップ元監督に対して、侮辱的な発言をしている映像がSNS上で拡散。PGMOLは即時で調査を開始し、完全に調査が完了するまでクート氏を即時停職処分とすることを発表していた。

 その後、『BBC』や『スカイスポーツ』によって、昨年夏のEURO2024の開催期間内に撮影されたとされる動画が報じられ、巻かれた米国紙幣から白い粉のようなものを嗅いでいるクート氏の姿が映し出されていた。また、『サン』などのイギリスメディアでは、自身が担当した試合後に友人とドラッグパーティを行おうとしていた可能性や、自身が担当する試合前に友人に対して、ある選手にイエローカードを提示すると示唆していたことなども報道されていた。

 これらのスキャンダルを受けて、PGMOLは昨年12月、クート氏の調査報告とともに、雇用契約解除を発表。同処分に対して、クート氏は不服を申し立てる権利も有していたが、同権利を行使することはなかった。
今年8月には、上記のクロップ前監督に対する発言を受けて、FA(イングランドサッカー協会)より8週間の資格停止処分を受けていた。同様に、UEFA(欧州サッカー連盟)による調査も進められ、2026年6月30日までの資格停止を言い渡されていた。
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