今季のシント・トロイデンは開幕5試合で4勝1分と絶好のスタートを切ったが、現在は2連敗中と足踏みが続いており、9月に入ってからは白星がない。
シント・トロイデンはキャプテンの谷口彰悟を筆頭に、GK小久保玲央ブライアン、 畑大雅、山本理仁、伊藤涼太郎、後藤啓介と6名の日本人選手がスタメンに名を連ね、松澤海斗はベンチからのスタート。一方で、ヘンクでは伊東純也が先発に入った。
試合はキックオフ直後の4分に動く。シント・トロイデンが敵陣左サイド高い位置でフリーキックを獲得すると、伊藤が右足で低弾道のボールを蹴り込む。このボールに対して、ニアサイドへ飛び込んだ谷口が反応すると、マークについていたブライアン・ヘイネンのオウンゴールを誘い、シント・トロイデンが幸先良く先手を取った。
勢いに乗るシント・トロイデンは23分、3バックの中央に入った谷口が相手のロングフィードを跳ね返したところからカウンターへ転じ、うまく反転したイリアス・セバウィがボックス左までボールを運ぶと、ファーサイドへの折り返しを後藤が押し込む。後藤の5試合ぶり今季3点目でシント・トロイデンがリードを広げたかと思われたが、ここはセバウィのファウルがあったと判定され、ゴールは認められない。
このままシント・トロイデンの1点リードで後半へ折り返すも、序盤の54分に思わぬアクシデントが発生。自陣右サイドでザカリア・エルウアディに対してスライディングしたレイン・ヴァン・ヘルデンにレッドカードが提示され、シント・トロイデンは1人少ない状況での戦いを強いられる。
さらに、ヘンクはこのプレーで得たフリーキックから、試合を振り出しに戻す。
1-1のまま試合終盤に突入すると、ヘンクのサポーターが発煙等を持って騒ぎを起こしたことが原因で、レフェリーは選手を1度ロッカーへ引き上げさせ、試合が一時的に中断。約15分間の中断を経て試合が再開すると、64分から途中出場していた松澤が得意のドリブルで違いを見せつけ、シント・トロイデンが再び勝ち越しを狙ったが、次の1点はヘンクに生まれた。
後半アディショナルタイム、ヘンクは左サイドでオ・ヒョンギュが起点を作ったところから、クロスボールを放り込むと、GK小久保が飛び出して対応したものの、こぼれ球を拾ったロビン・ミリソラがダイレクトでボールを入れ、最後はオ・ヒョンギュがが流し込む。韓国代表のストライカーがELに続く2試合連続ゴールを奪い、ヘンクが土壇場で逆転に成功した。
直後にはカウンターからヘンクが追加点を奪ったものの、オフサイドのため得点は認められない。それでも、試合はこのまま終了し、ヘンクがリーグ戦では4試合ぶりの白星を手にし、公式戦2連勝を飾った。一方のシント・トロイデンは、苦しい3連敗となった。
次節、シント・トロイデンは10月4日に敵地でメヘレンと、ヘンクは2日にヨーロッパリーグ第2節でフェレンツヴァーロシュをホームに迎えた後、5日にデンデルとホームで対戦する。
【スコア】
シント・トロイデン 1-2 ヘンク
【得点者】
1-0 4分 ブライアン・ヘイネン(OG/シント・トロイデン)
1-1 57分 伊東純也(ヘンク)
1-2 90+5分 オ・ヒョンギュ(ヘンク)
【ゴール動画】伊東純也、直接FKでヘンク復帰後2点目!