今回話を寄せてくれた男性も、イケメンになりたくてプチ整形に挑戦したそうですが、彼には悲劇が待ち構えていたそうです。
入社して人生初の恋愛を知る
「それまで、女性に興味がありませんでした。なぜなら、僕はゲームが大好きで、趣味で解説している実況などの動画配信チャンネルでも、そこそこの登録者がいましたから。しかし、ゲームプログラマーとして入社したこの会社で、初めて好きになった女性が現れました」少し照れながらそう語ってくれたのは、ゲーム開発会社に入社した吉富さん(仮名・23歳)。ゲーム実況チャンネルを通して、社内でも吉富さんのことを知っている人は多く、同期の中でも一目置かれる存在だったそうです。
そんな吉富さんは同期の中にいた紅一点のNさん(23歳)に一目ぼれします。
「まるで、ゲームの世界にいるような美しい女性でした。リアルな世界でこんな恋愛感情を持った自分に正直驚きました」
思い切って告白するも玉砕
イケメンという言葉からは程遠い容姿を持つ吉富さんでしたが、それでも彼の実力や知名度はそれなりで、Nさんも彼のことを知っていました。「毎日、吉富さんのことで頭がいっぱいで、新しいゲームプロジェクトのミーティングに参加しても、目の前の彼女に意識が向き、ほとんど仕事にならない状態でした」
そんな“Nさん沼”にはまってしまった吉富さん。我慢の限界を超え、仕事終わりのカフェで告白します。
「正直に『付き合ってください』と単刀直入に伝えました。いえ、それ以外のアプローチなんて僕にはできませんが、結果は散々でした。『吉富さんのゲーム実況はすごいけど、ごめんなさい、私、あなたの顔タイプじゃないの』と、あっさり言われたんです。
玉砕しても…あきらめられない想い
人生初の失恋を味わった吉富さん。ほどなくして、彼の部署はテレワーク体制の業務に移行しました。コロナ禍による導入の好結果が理由だそうです。「あれから、鏡で自分の顔をよく見るようになりました。たしかに、目は一重だし、眉毛も髪形もダサいし……。Nさんが待ち受けにしていたK-POPアイドルが脳裏から離れません。
リアルに会えなくなり、彼女への気持ちは募る一方の吉富さん。幸い、リモート会議では顔出しの必要はなく、お互いが書いたソースコードを画面に映すだけなので、周囲に気づかれないよう秘密裏に“イケメン化改造計画”は始まりました。
「最初はいわゆるプチ整形だけにしようと考えていたのですが、どうしても生まれつき不細工だと感じていたこの団子鼻が嫌で、有休を利用して韓国まで出向きました。滞在中、どうしても欠席できない会議があったので、韓国からリモートで参加しました」
リベンジ、そして退職
![「顔いじったの?」テレワークを利用して韓国で“顔面改造”した男性の悲劇](http://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexnews%252Ffeed%252FSpa%252F0b%252FSpa_1997225%252FSpa_1997225_2.jpg,quality=70,type=jpg)
「久しぶりだったので、Nさんは快くOKしてくれました。場所は、都内のホテルの最上階にあるフレンチです。
するとNさんは開口一番、「え? 顔いじったの? なんか変。前のほうが吉富くんらしかったよ」とズバリ。
「その後のことは、はっきりと覚えていません。何かを食べて、少しワインを飲んで、ホテルのロビーで『ありがとう。食事に誘ってくれて』と言われ、気づいたら家に帰っていました」
告白どころか、彼女から酷評されてしまった吉富さん。
<TEXT/ベルクちゃん>
―[すぐに辞めた新入社員]―
【ベルクちゃん】
愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営