6月10日、牛丼チェーン大手の「松屋」が、創業60周年を記念して特別な店を銀座のデパートにオープンしました。その名は、「松屋PREMIUM」。
百貨店では初となる常設店舗で、きっかけは“松屋”という同じ名前つながりの縁からはじまりました。このコラボはコロナ前から大切に温めてきた構想で、昨年ついに期間限定で出店。それが記録的な大反響を生み、今年の6月に常設店オープンとなりました。
オープン初日に足を運んで見ると、営業時間前から大混雑。テレビをはじめとしたメディア取材陣が多く集まり、店周辺にはドキドキ感やワクワク感が充満。男性客を中心に松屋ファンや牛めしファンが大集結し、他の行列グルメとは完全に異質な活気に包まれていました。
私も行列に並んで、商品を一通り実食してきましたので、魅力をレポートします。結論から言えば、絶対に食べるべき価値ある商品はあるということでした!
看板商品は、神戸牛を使用した「牛めし」
店頭には看板商品「神戸牛牛めし(1390円)」をはじめ、「国産黒毛和牛のうまトマハンバーグ(1681円)」、「創業ビーフRichカレー(1050円)」などがずらりと並ぶ。
松屋PREMIUMの看板商品は、「神戸牛牛めし」。神戸牛を使用した松屋銀座限定のオリジナル牛めしです。神戸牛を焼き上げることで牛の甘味と旨味を引き出し、松屋オリジナルブレンドのタレで煮込んだ特別な牛めし。ごはん、玉ねぎ、紅生姜は国産にこだわっています。
食べる前に押さえたいのは、この特別な牛めしが至高のコスパ力であるということ。神戸牛は、100グラムあたり1500円~4000円ほどする超高級ブランド肉。
牛めし並盛りに使われている牛肉量は85~90gですから、どれほどお買い得なのかはすぐに想像できてしまうはずです。ちなみに海外で高級和牛と言えば、大概はKOBE BEEF(神戸ビーフ)。海外で神戸牛を食べようとすると200gで2万円以上になるため、インバウンド人気を引っ張る新たな存在になることは確実でしょう。つまり日本人にとってもインバウンドにとっても、今回の「神戸牛牛めし」は驚愕の魅力を持った商品と言えます。
食べるべきは、肉倍量
肉倍量神戸牛牛めし(2080円)
オススメは断然「肉倍量神戸牛めし」です。マストバイは「肉倍量神戸牛めし」。2080円という価格はもはや信じられない安さであり、この価格は大手しか実現できない神業です。
一口食べてみると、霜降り和牛にありがちな脂っこさはなく、しっかりとした赤身の食感とホワホワとした脂身のバランスが絶妙です。おいしい牛肉をちゃんとかみしめている喜びがあり、食べ応えは抜群。甘さに頼らないタレが神戸牛の特別感を盛り上げてくれています。お世辞抜きに今年一番の感動が押し寄せました。
神戸牛の牛めしがこんなにおいしかったとは!今年一番の感動が押し寄せました。
たまごのトッピングがありませんが、この牛めしにはたまご不要なのかもしれないと解釈してしまうほど、神戸牛の世界に魅了されてしまいました。ふと冷静に考えれば、たまごは選択可能でも良いのかも。
うまトマハンバーグは通常品が恋しくなる?
「国産黒毛和牛のうまトマハンバーグ(1681円)」
続いては、通常の松屋でも強い人気を誇る「うまトマハンバーグ」。松屋PREMIUMでは国産黒毛和牛を使い、「マキシマムこいたまご」という黄身の濃い半熟玉子が添えられています。1681円という2000円以内に収まる価格感は、多くの人々に親近感を与えてくれるでしょう。
実際に食べてみると、確かに特別なおいしさが感じられます。ハンバーグはまろやかな旨味を感じ、たまごの濃さにも格別です。しかしながら、この店にわざわざ行くのであれば、牛めし一択。うまトマハンバーグは熱々で味わう方が向いていると感じたのです。このハンバーグの醍醐味は、肉汁のジューシー感やトマトソースの華やかな風味であり、それらを最高の状態で味わうのは、お弁当スタイルよりもイートインの方が適していそうです。
ということで、こんな記事を書いたらますます行列が増えてしまいそうですが、うな重よりも安いかもしれない「神戸牛牛めし」。このためだけにわざわざ足を運んでも後悔はないでしょう! 気になる方は、話題になり過ぎる前に突撃するのが正解です。
<TEXT/スギアカツキ>
【スギアカツキ】
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。
世界中の健やかな食文化を追求。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)が好評発売中。Twitterは@sugiakatsuki12。