こんにちは、恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーの堺屋大地です。
筆者はLINE公式サービスにて計1万件以上のチャット恋愛相談を受けてきました。
2020年国勢調査によれば、日本人の「生涯未婚率」(50歳時の未婚割合)は年々上昇しており、女性は17.8%、男性に至っては28.3%にも及びます。そんななかで、恋愛がうまくいかないという方々にも筆者の知見が少しでも役に立てばなによりです。
男女間におけるデート代の奢る・奢られ論争
元AKBの大島麻衣さんが「デートに行ったら女は財布を出すな」、「これはお兄ちゃんの教えなんですけど『デートで好きな人に時間をもらってるんだから、その時間を買わせてもらったというぐらいの気持ちの男じゃないと付き合っちゃダメ』って言われてきてるんですよ。なので私は“奢られたい派”です」などと主張し、賛否両論が巻き起こっています。この手の≪男女間におけるデート代の奢る・奢られ論争≫は定期的に勃発しますので、大島さんの発言が特段珍しいわけではありません。しかし、何度も何度も論争に発展しているということは、いまだに誰もが納得する明快な答えが出ていないということなのかもしれません。
「できればデート代はワリカンがいいのに…」
※この記事は本人の許可を得て掲載しています。ただし、プライバシー保護のため実際のエピソードから一部変更しています。今回のご相談者・ミツルさん(仮名・38歳・男性)は大島さんの発言を受け、恋愛へのモチベーションが激減してしまったそうです。
「大島さんほどはっきりと自分のスタンスを主張する女性はあまりいないですが、僕がこれまでに好きになった人や歴代彼女たちは、だいたい“奢られたい派”でしたね。
けどこのご時世、収入はなかなか上がっていかないし、できればデート代はワリカンがいい。……なんて内心考えていても、女性側の奢ってほしそうな態度を見ると言い出せずに、けっきょく自分が全額払うってパターンが多かったんですよね。
だから男にとって恋愛ってハードモードすぎるなぁって、大島さんの発言を聞いて改めて思いましたよ(苦笑)」(ミツルさん)
ミツルさんはこのようにおっしゃっていますが、筆者から見るとミツルさんは自己分析が甘く、勝手に恋愛がハードモードになってしまっていると思い込んでいるように感じました。
まず≪男女間におけるデート代の奢る・奢られ論争≫において、大島麻衣さんのように「デートに行ったら女は財布を出すな」という思考回路の女性は一定の割合いるものです。
大局的な視点で考えるなら、大島さんのような女性の存在がジェンダー論的な男女平等社会への障壁になってしまっていると感じますので、もし本気で真の男女平等を実現したいのであれば、彼女たちに思想を改めてもらう必要があるでしょう。
ただ今回は、そういった大局的視点から俯瞰した話は一旦置いておいて、恋愛市場にいる男女当人たちの視点で論じたいと思います。
論争における4つの価値観(立場)とは?
整理しますが、ざっくりと大別すると≪男女間におけるデート代の奢る・奢られ論争≫には4つの価値観が混在しています。(1)【女性】デート代は男性に奢ってほしい
(2)【女性】デート代は男性に奢ってほしくない(ワリカンなどがいい)
(3)【男性】デート代は男性が奢るほうがいい
(4)【男性】デート代は男性が奢らないほうがいい(ワリカンなどがいい)
“価値観の相性”がいいのは(1)と(3)、そして(2)と(4)です。この組み合わせでマッチングできたときは論争のような問題は起こりません。
そう考えると男女間で論争が起きるのは、(1)と(4)というミスマッチな組み合わせになってしまったときであり、異なる価値観同士が衝突してしまうわけです。
“価値観の相性”の話だと考えると小難しく感じるかもしれませんが、平易な言葉に言い換えるなら、それは単純に“好み”の話でしかありません。
≪男女間におけるデート代の奢る・奢られ論争≫はめちゃくちゃシンプルに言うなら、“好みではない者同士の男女”が言い争っているだけ。とても不毛な議論なのです。
もう二度と会わなければいい――それで解決
デート代は男性に奢ってほしい派の(1)の女性からすれば、(4)の男性なんて好みではないでしょうし、デート代は男性が奢らないほうがいい派の(4)の男性からすれば、(1)の女性なんて好みではないはず。お互いが好みではないのでもしマッチングして一度はデートしてしまっても、“価値観の相性”が悪いのだから、もう二度と会わなければいい。
それで解決。……のはずなのですが、ミツルさんのような自己分析の甘いタイプの男性がいるがゆえに、論争が複雑化してしまうのです。
ミツルさんの自己分析の甘いところ、それは自分の好みを正確に理解しきれていないことにあります。
ミツルさんから見て、デート代は男性に奢ってほしい派の(1)の女性は“価値観の相性”が悪いわけだから、本来ならそこは彼にとって“好みじゃない要素”のはず。
“男女間のパワーバランス”が崩れている
好みじゃないならもう会わなければいいものの、ミツルさんから見て歴代の恋愛対象女性たちは、顔やスタイルが好きだったのか、肩書きが好みだったのかはわかりませんが、ほかに大きく惹かれる要素があったということなのでしょう。“好みじゃない要素”を持つ女性とも関係を続ける場合、百歩譲ってミツルさんが自分の価値観と違うことをはっきり伝えたうえで、話し合いでお互いに納得できる落としどころを模索していけばよかったのですが、彼はそういった行動には出ていない様子。
ミツルさんが本当はワリカンがいいのに恋愛相手の女性に伝えられず、デート代を奢ってしまっていたことから、もう一つの問題点が見えてきたのではないでしょうか?
それは“男女間のパワーバランス”が崩れているという問題です。
ミツルさんがワリカンにしたいと言い出せなかった原因は、彼が追いかける側、相手の女性が追われる側で、力関係で負けている恋愛ばかりをミツルさんがしていたからという可能性が高いでしょう。
ランクの高い女性を追いかけていたのが原因
自分が追われている立場や、もしくは対等な立場であれば、イヤなことはイヤだと言いやすいはずなのです。ですが、ミツルさんはだいたいいつも自分が追う側で、「ワリカンがいい」なんて言ったら嫌われて、その女性が離れていってしまうかもしれないという恐怖心から、言い出せなかったのではないでしょうか。
ミツルさんは筆者がここまで説明すると、納得できた様子でこうおっしゃいました。
「デート代は男に奢ってもらいたいという“価値観の相性”が合わない女性とは二度と会わなければいいだけで、本当はハードモードでもなんでもなかったってことですね(苦笑)。
私が自分の“好み”というものを正確に認識できていなかったことと、恋愛市場において自分よりランクの高い女性ばかり追いかけていたことが原因だったとは……盲点でした」(ミツルさん)
要するに、≪男女間におけるデート代の奢る・奢られ論争≫は言い争う必要はなく、好みじゃない相手とはもう二度と会わないようにすればいいだけの話。
“価値観の相性”と“男女間のパワーバランス”という2つの問題点の構造を理解できれば、不毛な議論から解放されるのです。
<文・堺屋大地>
―[ゼロ恋愛 ~経験値ゼロから学ぶ恋愛講座~/堺屋大地]―
【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。
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