◆プロボクシング ▽WBO世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・武居由樹―同級8位・ユッタポン・トンデイ(5月28日、横浜BUNTAI)

 WBO世界バンタム級王者・武居由樹(28)=大橋=が14日、横浜市の大橋ジムでユッタポン・トンデイ(31)=タイ=との2度目の防衛戦へ向けた練習を公開。「バチッと倒して勝つ」と世界戦での初KOを誓った。

 日本人王者が4団体を独占しているバンタム級戦線で、存在感を証明する一戦でもある。

 同級では、6月8日にWBC王者・中谷潤人(27)=M・T=とIBF王者・西田凌佑(28)=六島=が王座統一戦を戦う。この統一戦が発表された4月18日、WBA王者・堤聖也(29)=角海老宝石=がXに「流れを見れば、ここでWBA×WBOをやるのが一番いい。何が良いって、価値と盛り上がりが最高潮で交わるタイミング。互いの事情もあるし、すんなりはいかないけど、良いんじゃないんでしょうか。個人の感情を抜きにそう思っております」と投稿した。これに受け、武居は即座に自身のXで「自分はなんでもいいっすよ」と反応した。

 武居はこの日、堤とのやり取りを「なんか呼びかけられて、自分も試合が決まっているしスルーしてもよかったが、ちょっと反応したくなってしまって、ああいう感じで」と説明。その上で「必ず戦いましょう、ボクシングルールで」と将来の対戦を約束し合ったWBC1位・那須川天心(26)=帝拳=についても触れた。

 「今回は先のことを全然考えていない。今はとにかくユッタポン選手を倒して勝つっていうことにすごい集中していて、天心選手とか堤選手とかは今は正直どうでもいいな、という感じですかね」

 ユッタポン戦をクリアすれば、次戦はWBO1位のクリスチャン・メディナ・ヒメネス(25)=メキシコ=との指名試合となる見通し。9月14日に名古屋のIGアリーナで開催される予定の世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32)=大橋=とWBA同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(30=ウズベキスタン)との団体内統一戦の前座に出場する可能性があるという。

 所属ジムの大橋秀行会長(60)は、武居と11月にも世界初挑戦を予定している天心との対戦について「タイミングもあるが、望まれる試合をやるのが、これからの新しいボクシングの流れじゃないですかね」と話した。

 戦績は武居が10戦10勝(8KO)、ユッタポンが15戦15勝(9KO)。

 試合はLeminoプレミアムで独占生配信される。

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