◆JERAセ・リーグ 巨人4―7中日(18日・東京ドーム)

 中日は、逆転勝利で連敗を2でストップ。シーソーゲームを制し、東京ドームでの巨人戦の連敗を9で止め、24年8月23日以来の勝利をつかんだ。

 完封負けの前夜から一転。打線が奮起した。2回2死一、二塁から、木下の中前適時打で2試合ぶりに先制。同点の5回には、先頭の山本が今季1号となる左越えソロで勝ち越しに成功した。

 しかし、直後の5回2死一、三塁から、先発・松葉が代打・リチャードに3ランを被弾。逆転を許したが、すぐに流れを呼び戻した。2点を追う7回に、山本が自身初の2打席連発となる2号ソロで1点差に迫ると、なおも1死一塁から、代打・板山がバックスクリーン右にたたき込む今季1号2ランで試合をひっくり返した。阪神で戦力外を経験した2人がそろって存在感を放ち、井上監督は「(山本の2発は)お盆とお正月が一緒に来た感じ。(板山も)出場機会に飢えていたし、喜びは格別だったと思う」と目を細めた。

 8回には、4番・ボスラーが中川の146キロ直球を右翼席に運ぶ2号2ランでダメを押した。チームは、3年ぶりとなる1戦4発の空中戦をものにして、3タテを阻止。指揮官は「うちのゲーム運びとしては珍しいかたち。

みんなが意地を出してくれた」とナインをたたえた。

 以下は井上監督の主な一問一答。

―山本が2打席連発

「お盆とお正月がって感じです。小さくなるなということは山本に言っていた。もし、ホームラン打つならこのグラウンドしかないよってって話をしていたけど、まさか2本打つとは思わなかったです」

―板山の一発は

「大きかった。板山もなかなか先発機会がなかったけど、練習の感じは良かったし、どうしても試合に出たい感が出ていたので。そろそろ板山もいい仕事してくれるんじゃないかなという直感でした」

―他球団で悔しい思いをした選手がそろって活躍

「山本、板山、不調だったボスラーも一発が出たっていうところで、これで波に乗ってほしいなと思います」

―リリーフ陣も踏ん張った

「松葉の3ラン(被弾)はありましたけど、その後にリリーフ陣が(粘ってくれた)。勝野とかも調子がいいので、信頼して(マウンドに)送ってよかったです」

―東京ドームでの連敗が9で止まった

「ちょっと意識はしていましたけど。3つの黒星だけは避けたいところで、選手たちが意地を見せてくれました。それに今日は救われた試合でした」

―20日からは横浜でDeNA戦

「今日はたまたま空中戦でしたけど、そういったことはあまりないので、みんなでつないで全員野球をしたい。試合に出たいっていう選手たちのオーラを感じながら、指揮棒を振りたいと思います」

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