◆東都大学野球2部春季リーグ戦最終週第1日▽専大3―1東農大(28日・等々力)

 専大が東農大に先勝し、優勝の可能性を残した。1-1で迎えた4回2死一、二塁の好機。

4番の和田琉汰三塁手(1年=静岡)が低めのスライダーをフルスイング。打球は左中間を破り、2者が生還する決勝の三塁打になった。

 「競っていたので、自分が何とかして点数を取って、チームに貢献しようと思った。『越えろ、越えろ!』と一塁ベースを回り、二塁ベースからは足が回らなくなってきました」。5打数2安打2打点の活躍。今季14打点はリーグトップだ。

 なぜ、こんなに勝負強いのか。「チャンスだと楽しくなっちゃいます」と笑った。目標にするバッターは同じ右打者のカブス・鈴木誠也。「広角に強い打球を打てるので、自分も目指していきたい」と瞳を輝かせた。

 静岡・富士市出身の右打者は名門・静高では1年秋にレギュラー入りし、高校通算17本塁打を放った。ルーキーに4番を託した斎藤正直監督は「ナイスバッティングでしたね」と称賛し、「物怖じしていない。

どんどん『格』を身につけてほしい。相手のウィニングショット、低めのボールに手を出さないのがいい。しっかり打ちに行っている証拠」と期待した。

 4年後へ「ドラフトにかかりたいです」と夢を描いた和田。2部優勝へ、負けられない戦いが続く。「明日も自分の打撃ができるように。守備でも安定感を出していきたい」と気合をにじませた。(加藤 弘士)

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