◆JERAセ・リーグ 阪神1―5DeNA(29日・甲子園)

 阪神・藤川監督にすれば、長いシーズンを見据えた納得の1敗だろう。先発のデュプランティエを引っ張り、7回に勝ち越されたが、前日28日までのリリーフ陣の登板過多を考慮すれば仕方ない。

貯金はまだ7もある。バウアー、ケイ、ジャクソンと強力な先発3枚をぶつけてきたDeNAとの3連戦に2勝1敗なら十分だ。

 セ・リーグは首位の阪神、2位・巨人、3位・広島、4位・DeNAまでの4チームが2・5ゲーム差にひしめく。本当の勝負は9月に入ってから。阪神は決して無理をする時期ではない。来週からの交流戦も勝利5割で十分。逆に言えば、試すのは今のうち。この試合ではデュプランティエが来日最長の7回につかまったが、この失敗を次回につなげることが大事。才木、村上の2人以外にも7回以上を投げられる先発投手をつくらないと、夏場以降に苦しくなる。

 リリーフ陣の酷使を避けるには、当然、打線の奮起も必要だ。この3連戦は1点ずつしか取れなかった。力のある投手からは簡単に点は取れないが、リードしている展開でも貪欲に得点を積み重ねる姿勢が大事になる。

(スポーツ報知評論家・掛布 雅之)

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