◆パ・リーグ 西武3―6楽天(29日・ベルーナドーム)

 体がとっさに反応した。同点の6回1死二、三塁。

1ボールから出たスクイズのサインに楽天・村林一輝内野手はバットを寝かせた。その構えを見た西武・武内はワンバウンドのボール球を投げ込み空振りを狙ったが、村林はバットに当ててファウルに。空振りであれば本塁に迫っていた三塁走者が刺されてもおかしくない場面だっただけに「奇跡というか何とかファウルになってよかったです」と息をついた。

 気持ちを切り替えた直後、左翼線へ勝ち越しの2点二塁打を放った。「切り替えて次の球に集中しました。うまく反応できました」。8回にも左前打を放ち2安打で打率は試合前から5厘上がって3割3分6厘に上昇。「みんなで勝てるようにやるだけ。何も意識していないです」とチームの勝利に徹する。

 三塁の守備でも6回1死、児玉が放ったゴロを横っ跳びでキャッチし、ピンチの芽を摘むなど好プレーを連発。前日は8回に犯した失策が失点につながったこともあり、三木監督が「大いに反省してもらいたい」と指摘していたが「昨日のことは昨日のことなので。今日のことが大事」とすべてのプレーに対して切り替えて新たな気持ちで臨んでいる。

4カードぶりの勝ち越しで借金は一つ減って3に。巻き返しへ、背番号6の存在が大きくなっている。

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