◆米大リーグ ドジャース―ヤンキース(30日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が30日(日本時間31日)、本拠地・ヤンキース戦に「1番・指名打者」でスタメン出場し、今季2度目の1試合2本塁打となる21、22号を放ち、今季発で昨年9月19日の敵地・マーリンズ戦以来2度目となる1試合3発のかかった4打席目は遊飛、5打席目は三飛に倒れた。

 両軍の主砲が初回からエンジン全開だった。

まずは「2番・右翼」で出場したヤンキースのジャッジ。1回表1死走者なしの1打席目で右腕ゴンソリンの甘く入った直球を捉えると中堅へ446フィート(約136メートル)の特大19号ソロ。すると負けじと大谷も1回裏先頭で初球を中堅左に運んで21号同点ソロ。打球速度は105・5マイル(約169・8キロ)、打球角度31度、飛距離417フィート(約127メートル)だった。

 ヤンキースの先発はマックス・フリード投手(31)。試合前の時点で両リーグ最多7勝(無敗)を挙げ、防御率も両リーグトップ1・29と圧巻の投球を見せている左腕だ。大谷は昨季2試合で対戦があり、5打数3安打、1四球の打率6割で、初対決だった24年5月5日の1打席目には中堅へ本塁打も放っていた。

 今季は無双状態でもあったフリードだが、初回の1打席目に初球を捉えた大谷。本拠地には「MVP!」のコールも鳴り響いた。3点を追う3回先頭の2打席目はフルカウントから空振り三振。2打席連続弾とはならなかった。

 それでも勢いがとまらないのが大谷。

3点を追う6回先頭の3打席目に右翼席へ22号ソロ。カウント3―1から高めの直球を振り抜くと、右翼手・ジャッジが目いっぱい手を伸ばした上をいく右翼最前列への一発だった。大谷は一塁ベースを踏み忘れたのか、二塁へ向かう途中で一度逆戻りし、一塁ベースを踏み直してダイヤモンドを1周する珍事もあった。この時点で5月は月間15本塁打となり、23年6月にマークした自己記録の月間15本に並び、球団記録にも並んだ。4打席目は3番手左腕・ヒルの前に遊飛に倒れた。

 ドジャースとヤンキースは昨季のワールドシリーズ(WS)でも対戦。4勝1敗でドジャースが制して頂点に立った。今季もドジャースが貯金12、ヤンキースが貯金15でともにここまで地区首位。レギュラーシーズンでは今季唯一の直接対決3連戦の初戦で、「大谷VSジャッジ」にも注目が集まっている。その2人が期待通りの本塁打を放った。

 大谷は25日(同26日)の敵地・メッツ戦から27日(同28日)の敵地・ガーディアンズ戦まで自己最長に並ぶ3試合連続本塁打。27日(同28日)には左翼へ高々上がったアーチを描き、20本塁打にMLB全体で1番乗りとなった。

この日の21号先頭弾で、5月はすでに15本塁打。自己新&球団新記録にも期待がかかっている。

 この日の試合前はキャッチボールなどで軽めの調整。あす31日(同6月1日)の試合前には2度目のライブBPで登板する予定だ。

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