◆米大リーグ ドジャース―ヤンキース(31日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が31日(日本時間6月1日)、本拠地・ヤンキース戦に「1番・指名打者」でスタメン出場し、9点をリードした5回無死一塁の4打席目は右腕のライターと対戦し、この試合2安打目となる右前安打を放った。

 ヤンキースのの先発はウィル・ウォーレン投手(25)。

昨季メジャーデビューし、今季初勝利をつかんだ右腕だ。試合前の時点で今季は11登板で3勝2敗、防御率4・09。大谷は初対戦だった。

 ライブBP登板を終えて約3時間30分後に初回先頭の1打席目に立った大谷。1ボールからの2球目をはじき返すと、打球が上がることはなかったが、一、二塁間を破って右前安打。放った安打は5本連続で本塁打だったとあって、シングル安打は23日(同24日)の敵地・メッツ戦以来だった。するとフリーマンも左前安打を放って1死一、二塁となり、スミスの右前適時打で先取点となるホームを踏んだ。

 打線はつながって初回だけで5安打4得点。初回2死満塁で大谷に2打席目が回ってきたが、初球で構えるのが遅かったためピッチクロック違反のため1ストライクとなる不運もあって空振り三振に倒れた。ドジャースは2回もマンシーの通算200号となる5号3ラン、金慧成の2号2ランなどで6点を奪ってリードを10点に広げた。10―0とリードした2回2死走者なしの大谷の3打席目は2番手左腕・ヘッドリックと対戦して、見逃し三振に倒れた。ヤンキースのジャッジは10点を追う4回に2戦連発となる20号ソロを放って意地を見せた。

 13連戦初戦だった前日30日(同31日)の本拠地・ヤンキース戦では、初回1打席目に、試合前の時点で7勝無敗、防御率1・29と圧倒的な数字を残していたエース左腕のフリードから初球を中堅左に運び21号ソロ。1回表にジャッジが19号ソロを放っていたが、すぐにお返しとばかりにホームランを放った。さらに6回先頭の3打席目にも右翼へ2発目となる22号ソロ。一気に打線がつながって逆転の起点となり、試合後には「ホームランで1点取られた後(初回に)すぐ取り返すというのは、こうゲームを運ぶ上で大事なのかなと思う。その後も劣勢ではありましたけど、みんな諦めてなかったので、そういう雰囲気が最後こう逆転までいった要因かなと思います」とうなずいていた。

 5月はここまで15本塁打。23年6月にマークした月間15発に並ぶ自己記録で、1953年8月のスナイダー、85年6月のゲレロが持っていた球団記録にも40年ぶりに並んだ。5月最終戦となるこの日、23号となるアーチを描けば自己新記録&球団新記録となる。

 試合前には23年9月の右肘手術後2度目となるライブBP(実戦形式の練習)で登板。ドジャース移籍後初めてドジャースタジアムのマウンドに立つと、マイナー打者相手に合計29球を投げ、安打性の当たりは2本で1三振1四球で、最速は97マイル(約156キロ)をマークした。ボールを受けた捕手のラッシングは「彼はよかった。いい状態にあると思う」とたたえれば、ロバーツ監督も「翔平はよく見えた。

何事もなく終えられたことが最も重要。本当にいい1日で前進した」とホッとしたようだった。

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