西武、Rソックスなどで活躍した松坂大輔氏が4日、89歳で3日に死去した巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄さんの都内にある自宅を弔問。約1時間30分、アテネ五輪予選などでともに戦った長嶋さんと無言の対面をした。
松坂氏は弔問後に報道陣に対応。「昨日までは実感が湧かなかったですけど、実際にその姿を見て、ようやく飲み込めた。すごく優しい顔をされていた。改めて感謝の気持ちを伝えさせてもらいました」と語った。
一番の思い出について問われると「アテネ五輪予選で“野球の伝道師たれ”という言葉を僕らにかけてくれた。その言葉を胸に戦っていたし、本戦でも力になったのをいまだに覚えています」と振り返った。長嶋さんはアテネ五輪に向けて日本代表監督を務めていたが、大会直前に脳梗塞(こうそく)で倒れ入院。中畑清ヘッドコーチが指揮を執る緊急事態の中、銅メダルをつかみ取った。
“平成の怪物”とも呼ばれたスーパースターにとっても長嶋さんは「野球の神様」。「長嶋さんの下でプレーできたことは僕の中で一生の宝物。『野球の伝道師たれ』という言葉をこれからも忘れずに、僕なりに野球界に貢献していきたい」と感謝の思いを口にした。