◆東京六大学野球春季リーグ戦 新人戦▽慶大7x-6早大(6日・神宮)

 レジェンド・清原和博氏(57)の次男で、慶大の清原勝児内野手(1年=慶応)が新人戦・早大戦で2点を追う6回1死、代打で登場すると左前安打を放ち、大学公式戦初ヒットをマークした。勢いづいたチームは4点差を逆転し、サヨナラ勝ちで4季連続Vに王手。

明大との決勝は18日午前10時にプレーボールだ。

 執念の打球がレフト前に転がった。勝児は一塁を回ると、力強く拳を握った。そこまで慶大打線を無失点に抑えていた先発・高橋煌稀(2年=仙台育英)との勝負。フルカウントから142キロ直球を振り抜き、「H」ランプをともした。

 「ストレートを待っていたんですが、なかなか手が出ない中で、とりあえずラッキーヒットというのか分かりませんが、結果を出せたのは良かった。まずは出塁したいと思っていたので、できて良かった」

 続く延末藍太(2年=慶応)の左翼線三塁打でホームを踏むと、ベンチは活気づいた。流れを呼び込み、逆転勝利に貢献した。

 高橋煌とは2023年3月21日のセンバツ初戦で対戦。無安打に封じられ、チームも延長10回に1-2でタイブレーク負け。初戦敗退した。808日ぶりのリベンジに成功し「すごくいい投手。

春と比べたら、別人ぐらいの投手になっていた。これから何度も対戦すると思うので、どんどん打っていきたいなと思います」と闘志をたぎらせた。

 スタンドの口ラッパ応援部隊による後押しも最高潮。「このチームがすごく好きなので、まずはフレッシュで勝ちたい。優勝に強い気持ちがあります」と勝児。陸の王者が、一丸で頂点へ駆け上がる。(加藤 弘士)

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