◆日本生命セ・パ交流戦 2025 阪神1×―0オリックス=延長10回=(6日・甲子園)

 まずは両投手をたたえたい。阪神・村上、オリックス・東とも攻略の方法が見えなかった。

本物の投手戦だ。走者が出たら変わると思えば、序盤は互いに四球を与える気配もなかった。ワンチャンスの展開。当然のようにオリックスは7回に紅林、8回に代打・来田が出塁すると、すかさず走者を動かす機会を伺った。だが、村上は巧みなけん制で、それすらさせない。改めて、レベルの高い投手だと感じた。

 ともに内角を果敢に攻める投球もすばらしかった。やはり、いい打者は懐を突かなければいけない。見せる程度ではなく、しつこく、だ。東は佐藤輝に対し、3打席すべて内角の直球とカットボール。これは強い球を投げる投手が多いパ・リーグに目立つ配球で、交流戦の間、佐藤輝は何度も経験するだろう。いい練習になるし、対応に注目したい。

乗り越えれば、3冠王を狙える打者に成長するチャンスだ。(スポーツ報知評論家・福本豊)

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