◆陸上 日本学生対校選手権第3日(7日、岡山・JFE晴れの国スタジアム)

 男子110メートル障害決勝が行われ、順大の阿部竜希(4年)が13秒25(追い風0・8メートル)の自己ベストをマークして2連覇を飾った。優勝を決めると両手で力強くガッツポーズ。

「まず、勝ちきるっていうところに重きを置いていたので、優勝できたことは良かった」とすがすがしい表情だった。

 今回が順大生として最後のインカレレース。試合前は極度の緊張に襲われていたと言い、「ご飯がのどを通らないくらいでした」と明かす。それでも「1周回ったら、こんな緊張は久しぶりだから、楽しもうって思えた」と吹っ切って本番へ。仲間からの応援を背に、主将としてばっちり勝ちきった。

 阿部は4月の日本学生個人選手権で13秒26をマークし、東京世界陸上(9月)の参加標準記録(13秒27)を突破。5月のセイコーゴールデングランプリ(東京・国立競技場)では順大の先輩で昨年のパリ五輪5位の村竹ラシッド(JAL)に次いで2位に入るなど、波に乗る。ただ今大会では初の13秒1台も狙っていたため「悔しさもあります」とまだまだ満足はしていない。

 東京世界陸上出場へ、主要選考大会の日本選手権(東京・国立競技場)は7月に迫る。「まだ1か月あると考えれば全然やることもいっぱいあるし、課題も一つくらい改善できて、自分の武器にできるんじゃないかなとも思っている。ここを焦らず、まずはけがをしないというところでしっかりと準備をしていく」と勢いを落とさず、大一番に臨む。

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