わんぱく相撲静岡県大会は、男女とも小学4~6年の部が行われた。県内9地区の予選を突破したちびっ子力士が、熱戦を繰り広げた。
規格外の体格とパワーで圧倒し、岩上が7戦全勝の完全優勝を飾った。「うれしいです」と笑顔を見せると、「わんぱく相撲は今年で最後。全国で優勝したことがないので頑張りたいです」と続けた。白鵬杯世界少年相撲大会では小学3、4年で連覇を達成し、昨年は準優勝。全日本小学生相撲優勝大会では小学4年生の部で頂点に立った。
富士宮代表の角隼斗との対戦でこの日、一番力が入った。同じ富士宮市すもう倶楽部に通っており、過去には別大会で敗れたこともある。「勝ちたいなという気持ちしかなかったです」。立ち会いから強烈なぶちかましを見せた後に、一時土俵際に追い込まれるも、相手まわしを持ち上げ、態勢を入れ替えて、寄り切りで戦いを制した。
将来の夢はもちろん「力士になること」。
〇…大相撲の幕内・宇良(32)=木瀬=らが、ゲストとして来場。相撲を始めたキッカケはわんぱく相撲だったことを明かし、「全国大会に出れたのは小学5年生の一度だけ」と懐かしんだ。男子の全国大会出場者には、相撲部屋での宿泊権が与えられる。「静岡の子が、木瀬部屋に泊まってくれたらうれしい。泊まれるように頑張ってください」とエール。閉会式後には、サインに気さくに応じ、交流を楽しんでいた。
【小5女子】焼津代表・渡辺ひかりが、全国制覇の経験もあるレスリングで培った力強いぶつかりで栄冠に輝いた。富士宮代表・遠藤里々との優勝決定戦で速攻の足取り。6代表による総当たり2試合目で、早々に敗戦を喫して「勝ち続けなければいけない重圧もあった」というが、気持ちの切り替えに成功。
【小4女子】静岡代表の伴野佳穂が、8戦全勝で頂点に立った。最後は、立ち合い直後の相手ぶつかりを見事にいなし、引き落とし。相手反撃に「やばい、負けるかも」と不安もよぎったが、冷静な対応が光った。相撲を始めた昨年は小学3年まで男女混合の予選で敗退していたが、今年は予選1位通過から栄冠を勝ち取った。「全国大会でも優勝できるように頑張ります」と力強く意気込んだ。