アマ球界の注目選手を紹介する「ドラフト報知」は、東都大学リーグ2部の立正大の最速151キロ右腕・林燦(きら)投手(4年)を取り上げる。183センチの身長から角度をつけて投げ込む直球は魅力たっぷりだ。

  * * *

 「きら」という名前の通り、林にはキラリ輝く個性がある。立正大OBで元中日投手の金剛弘樹監督(46)は言う。「まず馬力がある。そしてスピードはもちろんですが、真っすぐに角度があります」

 最速151キロ。林は「武器は投げっぷり。分かっていても打てないストレートを投げたい」と真っ向勝負を挑む。ヤクルト・橿淵スカウト育成グループデスクは「度胸が良く、打者のインコースを突くことができる」と評価する。

 リーグ戦デビューは3年春。キャリアは浅いが、今春は抑えを任された。チームの全12試合中9試合に登板し、16回2/3で防御率1.08。真っすぐと同じ軌道から曲がるカットボールと、1度浮き上がるカーブにも自信を持っている。

 広島の名門・広陵出身。

3年春の背番号1を手にしたものの、夏はベンチ外だった。「プロ野球選手になる。誰にも負けないピッチャーになってやる」と立正大に進んだ。ラストシーズンとなる秋に向け、金剛監督は先発での起用を描く。「どこで投げてもゼロで抑えるのが大事。そこを一番に考えたい」と林。新たな可能性を示せば、また一歩、夢に近づく。(浜木 俊介)

 ◆林 燦(はやし・きら)2003年4月22日、広島県生まれ。22歳。広陵では、コロナ禍で夏の甲子園が中止になった2年夏の独自大会でデビュー。先輩のソフトバンク・有原航平に憧れる。立正大でのリーグ戦初登板は3年春。

183センチ、80キロ。右投右打。

編集部おすすめ