第74回全日本大学野球選手権大会(報知新聞社後援)が9日、神宮球場と東京Dで開幕する。全国27連盟の春季リーグ戦などを勝ち抜いた代表校が出場。

大学日本一を懸けた熱き戦いが展開される。

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 広角に強い打球を飛ばす。勝負所での一撃に、スカウトたちの評価は高まるばかりだ。今秋ドラフト1位候補の創価大・立石正広内野手(4年=高川学園)は同校初の大学日本一へ、闘志をたぎらせた。「まずは東亜大にしっかり勝ち切って、次は早稲田を倒して、勢いに乗って優勝したいと思います」

 実力は本物だ。ドラフト候補にとって大事な4年春のシーズン。立石はリーグ戦全12試合に出場し、5本塁打と16打点で2冠に輝き、MVPを獲得。優勝の原動力になった。打つだけではない。三塁から二塁へコンバート。50メートル6秒0の俊足を生かし、守備範囲も広い。走攻守全てでハイレベルな実力を見せつけた。

「筋力とスピードがどっちも両立していれば、パワーにつながるので」。全身バネのような肉体。希少な右のスラッガーである点も、人気を集める要素だ。

 昨秋の明治神宮大会決勝では青学大に3―7で敗れ、準優勝に終わった。「悔しかった。でも日本一になれるビジョン…やればできるという自信にはなった」と立石。いざ頂点へ。どんな好投手も一振りで仕留めるのみだ。(加藤 弘士)

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