3日に肺炎のため89歳で死去した巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄さんの告別式が8日、都内の桐ケ谷斎場で営まれた。盟友でソフトバンク球団会長の王貞治氏(85)、巨人OB会長の中畑清氏(71)、まな弟子の元巨人・松井秀喜氏(50)=ヤンキースGM特別アドバイザー=が弔辞を読み、球団OBなど96人の参列者が約1時間半、別れを惜しんだ。

チームは楽天戦(東京D)に5―0で勝利し、通夜が営まれた前日に続き長嶋さんに白星を届けた。後日、お別れの会が開かれる。

 7日の通夜では元巨人監督の堀内恒夫氏(77)=スポーツ報知評論家=が弔辞を読んだ。選手としてともにV9を成し遂げ、94年の「10・8」は投手コーチとして長嶋さんとともに戦った。「選手で9年、監督と選手で6年、監督とコーチとして7年と。60年の野球人生の中で常に長嶋さんっていうのはどこかにいてくれて導いてくれたっていうかな。道案内がいなくなっちゃって困ってますよ」と恩師をしのんだ。

 弔辞では「私の心はまだ整理がつきません」としながらも、V9時代に共闘した思い出や仲人を務めてもらったことに触れ「長嶋さんと奥様の方に質問が集中して、誰の結婚式なんだっていうような、慌てたこともたくさんありました」。また、「10・8」の前夜には長嶋さんの部屋を4回訪れたことなど、当時を懐かしみながら語りかけ、「『巨人軍は永久に不滅です』と長嶋さんはおっしゃいました。長嶋茂雄という名前も不滅です。ありがとうございました」と締めくくった。

 堀内氏は長嶋さんについて「一番嫌うのは、フォアボールと見逃しの三振。

それがもう大嫌いなんですね」と評し「そういうのを巨人軍に少し注入してもらって」と天国から巨人を見守ってくれることを願っていた。

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