バドミントンの混合ダブルスで五輪2大会連続銅メダルの渡辺勇大(J―POWER)が8日、東京都町田市の用品店のハシルトン町田店で、ファンとの交流イベントを開催した。プロ選手として契約するリーニンのウェアやラケットバッグなどの商品を購入したファンとの写真を撮ったり、商品や色紙にサインを入れたりと、約2時間交流を楽しんだ。
渡辺は「近い距離で話したり、お会いできて、たくさんの方に応援していただいていると実感することができました。男性も多かったですね。もちろんうれしいです。ずっと応援して下さっている方や、高校生など学生の方もいましたし、『渡辺選手のマネをしています』と言ってくれる方もいて、選手冥利(みょうり)に尽きるなと思いましたね」と充実の表情で振り返った。
ファンの中には家族連れや、妊婦さんもいた。「もしかしたら小さい子は(このイベントを)覚えていないかもしれないけど、1つの思い出になっていたらうれしい。家族で推してくれることはうれしいことだなと思います」。渡辺自身も3月にSNSで第1子となる長女の誕生を報告。新米パパは「よく笑うようになったな、これができるようになったなとか(子供の成長は)あっという間だなと思う。バドミントンと両立しながらですけどそういう一瞬、一瞬を逃さずに。子供が覚えている年まで現役をやっていられるか、まだ分からないけど、『パパすごいんだぞ』と見せられるように頑張りたいですね」と父としての決意も述べた。
昨夏のパリ五輪では、五十嵐(旧姓・東野)有紗と組む“ワタガシペア”で日本バドミントン界初の2大会連続表彰台となる銅メダルをつかんだ。パリ五輪後にワタガシペアの解消と同時に、今後も混合ダブルスを継続する意思も表明した。
7月に東京体育館で開催されるジャパン・オープンは、大沢陽奈(ACT SAIKYO)と組む混合ダブルスで補欠7番手。この日、ファンにも「見たい」と熱望され、繰り上がり出場の機会をうかがう。「こればかりは運命。それでもチャンスはあると思うので、全力で準備をしたい。改めて、ファンの方々に会ったからこそ、まだ強くなりたいなと思ったし、僕自身の可能性をまだまだ追求していきたいなと思いました」。27歳の実力者は熱い応援を胸に、挑戦を続ける。