WBO女子世界スーパーフライ級王者・昼田瑞希(29)=三迫=が10日、都内で会見し、5月の米国での防衛成功を報告した。

 米国で最も権威のある専門誌「ザ・リング」が認定するリング誌同級王座も獲得し、ボクシング記録サイト「BoxRec」で同級1位にランクされた昼田は「もっと大きな舞台で試合したい。

どこに行っても誰と戦っても勝てる強いボクサーになりたい。やっぱりラスベガスで試合をしたい。(統一戦は)もちろんやりたいです」と今後の夢を明かした。

 昼田は5月17日(日本時間18日)、米国カリフォルニア州コマースのザ・コマース・カジノ&ホテルで同級1位カーラ・アイレン・メリノ(25)=アルゼンチン=を3―0の判定で下し、4度目の防衛に成功した。

 「試合前は相手の映像を見て怖かった。1か月半前からロスに入ってしっかり準備して頑張れた。チームのおかげでつかめた勝利。キャンプを通して成長できたし、心の底から楽しめた」

 ジャッジの採点は98―92、99―91、98―92と大差がつく完勝だった。

 「後半はセコンドの指示もあって攻めていく場面も作れたが、あまり面白い試合はできなかった。勝ちにフォーカスしすぎて、プロとしてどうかなと思ったが、みんなは褒めてくれた」

 今年1月の米国デビュー戦でマリベル・ラミレス(メキシコ)を8回負傷判定で3度目の防衛に成功。2戦連続で米国での防衛に成功。加藤健太トレーナー(39)は「理想的な成長をしている。

日本のスピード、ステップワークのボクシングを忘れず、後半に詰めていくこともできて、すごく幅が広がっている」と評価した。

 次戦は9月頃、3戦連続となる米国での防衛戦に臨む予定。三迫貴志会長は「指名試合をクリアして、もっといいパフォーマンスができるよう頑張っている。さらにアメリカで『日本のヒルタ』を認識してもらえるようにやっていってもらいたい」と期待した。

 すでにスパーリングも再開しており、22日からはオーストラリア・シドニーで2週間のスパーリング合宿も行う。

 「立ち止まっている暇なんかない。ボクシングがいつできなくなるか分からないし、止まっている時間はない。今を一生懸命生きるしかない。目の前のことに取り組むことが幸せです」

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