女優の石田ひかりが10日、東京・日本外国特派員協会で映画「ルノワール」(20日公開、早川千絵監督)記者会見に共演の鈴木唯、リリー・フランキー、早川監督と出席した。

 カンヌ国際映画祭のカメラドール特別賞など国内外で高い評価を受けた「PLAN 75」を手がけた早川監督の最新作。

1980年代後半の夏、闘病中の父と、仕事に追われる母と暮らす11歳の少女・フキの物語を描く。

 オーディションで抜てきされた鈴木は、英語を用いてキュートに自己紹介。12歳ながら、その芝居がカンヌでも高く評価された本作について「俳優をもっと頑張っていきたいというきっかけになりました」と語り、「石田さんには、普段通り何も考えずに演じてみた方がいいよとアドバイスをいただきました。リリーさんの演技をみて私もこういう演技やってみたいなとも思いました」と尊敬の念をあらわにした。

 早川監督は、鈴木を抜てきした経緯を「フキが見つからないと、この映画は撮れないと思っていた。何百人も大規模なオーディションを行わなければいけないと思っていたけど、(鈴木と)一番最初に出会った。とても光栄な出会い方でした」と説明。「子役と映画を作るのは初めての経験だったのでチャレンジングなことだと思っていたが、自然な演技をしてくれて監督としてはとても楽でした」と撮影を振り返った。

 母親役の石田は、完成作を鑑賞した感想を「私の知らない、初めて見る唯ちゃんがたくさんいて感動しました。純粋にそこに存在することができるのが、何より彼女のすばらしいところ」と、鈴木のみずみずしい存在感を称賛。父親役のリリーは「監督、キャストの暗黙の了解で、彼女(鈴木)のことを子役として扱わなかった。彼女を女性として扱うことで彼女のもろさが映し出されていた」と語った。

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