女優の風吹ジュンと夏木マリが11日、都内で行われたNHKのドラマ「照子と瑠衣」(6月22日スタート、日曜・後10時)の制作発表会見に出席した。2人とも73歳で、ダブル主演。
井上荒野さんの同名小説が原作。中学生の頃から親友の照子(風吹)と瑠衣(夏木)。70代を迎えた2人は、それぞれ家庭や仕事で生きづらさを感じ、長野県に逃避行する。
1952年5月生まれの風吹と夏木は、デビューも73年で同じ。今回が初共演になる。風吹は夏木について「私はデビューして1年ほど歌手をしていましたが、居場所がなく、自分から役者に転向しました。マリさんはアーティストとして活躍していて、うらやましいなと感じていました」と憧れの存在だったという。共演を経て「マリさんは人柄が良く、同世代でシンパシーを感じました。今では大好きで、顔を見ただけで幸せです」。夏木も「風吹さんがお相手で本当にありがたかった。とても品格があって、気持ちのいい方」と互いに感謝し合った。
73歳でダブル主演。3月にクランクインした同作の撮影を夏木は「朝ドラのようなスケジュール」と表現した。「本当に大変な撮影でした。私たちは若く見えますが、70代。老体にムチ打った8話です。私も風吹さんも体調を崩しました。長野に30泊、毎日遠足のようなお弁当もいただきました」と苦笑い。風吹も「さすがにバテましたね。寒さと花粉の季節で喉に痛みもありました。撮影には影響が出ずにやりきれました」と、満身創痍(そうい)だったと振り返った。