◆米大リーグ オリオールズ6―5エンゼルス(14日、米メリーランド州ボルティモア=オリオールパークアットカムデンヤーズ)

 オリオールズの菅野智之投手は14日(日本時間15日)、本拠地でのエンゼルス戦に先発。4回2/3を投げて6被安打3失点、4回2死満塁で救援を仰ぎ、勝敗はつかなかった。

防御率は3・38。

 菅野は初回、トラウトに左翼ポール直撃の先制2ランを浴びたが、5回無死一、二塁の第3打席は、内角高めの94マイルの直球で見逃し三振を奪うなど、見応えある初対決となった。試合はオリオールズが6―5で逃げ切り、同カードを勝ち越した。 

 菅野の言葉に、もどかしさが漂った。

 「ワインドアップからはある程度、思ったところに投げれたけれど、セットポジションで細かいコントロールがつかなくて、抜け球が多くなって、それが嫌で引っ掛けたりした。しっくりこない、うん。微妙はズレはありました」

 試合をつくるという先発投手の任務を果たしたものの、投じた80球の中で、セットポジションから納得の1球が見いだせなかった。4回。アデルにこの日2つ目となる死球を与えて、二死満塁とピンチを広げて救援を仰いだ。デビューから14試合に登板し、すべて4失点以下は、球団史上4人目。デビューから14試合で2与四球以下は、ジョシュ・タワーズ(2001~02年、23試合)以来球団史上2人目と、依然として安定感はあるものの、2試合連続で5回を投げ切ることができなかった。

 4勝目を挙げた前回対戦(5月9日)で、左膝痛で負傷者リスト入りしていた主砲トラウトが、この日は「3番・DH」に入り、初対決が実現。

1死一塁で迎えた初回の第1打席は、内角へのシンカーを捉えられ、左翼ポール直撃の先制2ランを浴びたが、5回の第3打席は、この日の最速94・4マイル(152キロ)の直球で見逃し三振に打ち取った。本拠地は大歓声に湧いたが、「逆球ですね」。会心の“トラウト斬り”ではなかったようだ。

 「トラウトうんぬんより、(初回)ヨーイドンで四球を出したところを反省しないといけない。5イニング目(先頭の内野安打)も、1ボール2ストライクから、もう1個ボール球を投げれたと思うし、そういう詰めの甘さが最後に勝負を分けたという気がします」

 初回先頭打者に、ストレートの四球を与えた立ち上がり。4回をわずか4球で切り抜けた後の5回先頭打者への配球など、思い起こせば、悔しさが募る。

 「ブルペンに負担を掛けてしまって申し訳ないです。何か僕に原因があるはずなので、もう1回見つめ直してやっていければと思います」

 現実を受け止め、次回のマウンドを見据えた。

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