◆米大リーグ ドジャース5―4ジャイアンツ(15日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が、16日(日本時間17日)の本拠地・パドレス戦で先発登板することが15日(同16日)、球団公式SNSで発表された。エンゼルス時代の23年8月23日(同24日)以来、663日ぶりのマウンドで、ドジャース移籍後初の登板となる。

 当初は7月15日(同16日)にアトランタで行われるオールスター後の復帰登板が有力とされていた。5月25日(同26日)の敵地・メッツ戦前に初めてライブBP(実戦形式の練習)で登板すると、これまで3度登板。6月10日(同11日)にはこれまでで最多の44球を投げた。

 打者で試合に出場しているため、マイナー登板をへずにメジャー登板を目指す異例のリハビリとあって、ドジャースの首脳陣やフロントも試行錯誤していた。だが、試合前にライブBPで登板し、その後の試合に打者として出場することは体への負担が大きく、ロバーツ監督も「翔平からも聞いたけど、ライブBPをして、試合の準備をして、その後の試合に出るのはかなり体力を消耗すること。ダブルヘッダーを戦うようなもの」と話していた。投手としてはライブBPで投げるのも、試合で投げるのも体力面で大きな差はないと判断された。

 さらにドジャースの投手陣は苦しい台所事情になっている。先発だけでもスネル、グラスノー、佐々木、ゴンソリンが故障で離脱。スネル、グラスノーは復帰へのステップを踏んでいるとは言え、まだ時間がかかる。現時点でローテに定着しているのは山本、カーショー、メイの3人だけ。リリーフへの負担も増しており、前日14日(同15日)の本拠地・ジャイアンツ戦では11点リードの9回にE・ヘルナンデスをマウンドに送るほど、1イニングでも投手の起用を避けたいという意図が見られた。

それだけぎりぎりの状態で投手起用を続けている。

 そのため、「1イニングでもいいから投げてほしい」というのが球団側の本音だろう。現行ルールでは出場選手登録できるのは26人で、投手13人、野手13人と規定されている。大谷は二刀流枠で登録されるため、投手枠には入らず、大谷が加わると実質的に14人の投手を起用することが出来るという側面もある。

 前日14日(同15日)に「十分試合で投げられるレベルには近づいているなと思っています」と話していた大谷。いよいよマウンドに立つときが、来た。

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