◆米大リーグ　ドジャース―パドレス（１６日、米カリフォルニア州ロサンゼルス＝ドジャースタジアム）

　ドジャース・大谷翔平投手（３０）が１６日（日本時間１７日）、本拠地・パドレス戦に「１番・投手」でスタメン入りし、先発登板した。初回は最速１６１キロを計測したが、２安打１失点で本拠地からは大きな拍手が送られた。

１回２８球を投げて２安打１失点で降板。１打席目は空振り三振を喫すると、２回から２番手でバンダがマウンドに上がった。

　先頭のタティスにはフルカウントから右前安打。続くアラエスへの初球が抜けると暴投となって無死二塁になると、４球目は１００・１マイル（約１６１・３キロ）も計測した。アラエスにも中前安打を許すと無死一、三塁でマチャドに中犠飛で先取点を献上。本塁のタッチプレーが際どいタイミングとあって、アウトではないかとジェスチャーをしたがチャレンジは要求しなかった。ブルペンではバンダが投球練習を再開する中で、シーツは二ゴロで２死二塁。ボガーツを三ゴロに打ち取った。

　ついに「投手・大谷」がマウンドに戻ってきた。エンゼルス時代の２３年９月１９日に１８年以来２度目の右肘手術。昨年３月にキャッチボールを再開させ、同８月からはブルペンにも入った。昨年１１月に左肩手術もあり、３月にはブルペン入りをやめてペースを１度は落としたが、５月２５日に初めてライブＢＰ（実戦形式の練習）に初めて登板。

３度の登板を経て前日１５日（同１６日）の試合後に急きょ先発登板が発表された。

　大谷は投手調整について１４日（同１５日）の試合後には「前回の（ライブＢＰ）登板も強度的には問題なかったですし、十分試合で投げられるレベルには近づいているなと思っています」と手応えを口にし、二刀流復帰へも「去年はＤＨだけで出ましたけど、２つ同時にやっていくのが通常のスタイルではあるので、特に気にすることなく、復帰したら復帰したで、今まで通り。逆にそれが今まで通りだなと思って入ればいいんじゃないかなと思います」と意気込んでいた。

　悪夢もあった。１８年１０月に１度目の右肘手術を受けて、復帰登板となった２０年７月２６日の敵地・アスレチックス戦では中前安打、四球、四球、押し出し四球、右前適時打、右前適時打。打者６人と対戦して３安打、３四球で１アウトも奪えずに５失点でＫＯとなった。同年８月２日に２度目の登板をするも２回途中２失点で降板。再び右腕の状態に苦しみ、結局同年は２登板のみに終わった。２度目の右肘手術からの復帰登板。不安もあったはずだ。

　試合前にはゴームズＧＭが「今日はビッグデーだ。我々は以前から翔平を見てきたが、今、彼がここにいて、（投打）両方をこなせるというのは本当に素晴らしいことだ。

彼がここに至るまでに経験してきたこと、リハビリをして、チームのために一生懸命取り組んできたことを知っているからこそ、彼がマウンドに立つ姿を見ることができるのは非常にエキサイティングだ」と話し、ロバーツ監督は、投球制限について「投球内容、球数、イニング後の体調次第」と明言はしなかった。

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