◆米大リーグ ドジャース6―3パドレス(16日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が16日(日本時間17日)、本拠地・パドレス戦に「1番・投手、指名打者」でフル出場し、投げては1回28球を投げて2安打1失点で最速100・2マイル(約161・3キロ)をマークし、打者では4打数2安打2打点で逆転勝ちに貢献した。

 ようやく大谷が二刀流で帰ってきた。

まずはエンゼルス時代の23年8月23日の本拠地・レッズ戦以来663日ぶりのマウンド。ドジャース移籍後初登板は、投球動作に入るたびに静まりかえる異様な雰囲気となった。先頭のタティスにはフルカウントから右前安打を浴びると、続くアラエスの4球目には100・2マイル(約161・3キロ)をマーク。アラエスにも中前安打を許して無死一、三塁となった。マチャドの中犠飛で先取点を与えたが、シーツを二ゴロ、ボガーツを三ゴロに打ち取って1イニングを投げきって、投手としての役割は終了だった。

 グラブをバットに持ち替えた直後の1回裏先頭の1打席目はパドレス先発右腕・シースの前に空振り三振。1点を追う3回2死三塁の2打席目には左中間へ適時二塁打を放って追いつき、自らの黒星を消した。2点リードの4回2死一、二塁の3打席目も右前適時打。6回1死一塁の4打席目は左腕・ペラルタの前に空振り三振を喫し、5打席目は右腕のモーガンから四球を選んだ。

 ロバーツ監督は「1点リードされたが、内容は本当によかったと思う。速球の球速に関しては誰もが予想していたよりもずっと良かった。100マイル(約161キロ)を記録した。

私は95~97マイル(約153~156キロ)ぐらいを予想していたが、彼の競争心とアドレナリンが出たのだろう。彼は本当に競争力のある球を投げたと思う。今夜100(マイル)を見るとは思わなかった。全体的には我々にとって非常にポジティブな一日だった。今日の登板は彼の打撃には影響を与えなかったように思う」と合格点を与え、30球がめどだったため、ボガーツの結果にかかわらず降板させる予定だったことを証した。

 今後については週1度の登板となる見込みで「彼の状態を見ながら判断する。次回が1イニングか2イニングかはまだ分からない」と話すにとどめた指揮官。ドジャース移籍後初の二刀流に「自分はまるでファンのひとりのような気持ちだったよ」とうれしそうだった。

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